 ■ドストの悪霊を少し前に読み終えました。スタヴローギンの告白は3パターンあるとかで、全部読んでみました。ドスト版とアンナ版が、当惑するくらい別物でした。ニコライはとんでもない奴だと思いますが、多少修正してもやっぱりとんでもない奴だったと思います。
ワルワーラ夫人は。息子とヴェルホヴェンスキー氏を同時に失っています。養女達と静かに余生を過ごすのかもしれません。でもどうしてもヴェルホヴェンスキー氏と結婚する気はなかったろうなと思えます。個人的には愛していても、氏は彼女の夫としては及第出来なそうです。
夫人の異性運の混迷加減は、少しだけ息子と似ていたのかもしれません。
■なんかだるかったので、本を読んで寝ました。読んだ本は、「誰が星の王子様を殺したのか」「グンマの峠(大体こんなタイトル)」でした。両方パッと見てすぐ手を伸ばした本だったのですが、両方内容は殺伐としていました。
星の王子様と言えば、大蛇に飲まれたゾウと、大蛇に飲まれそうなクマの絵です。どうみてもホンワカした絵じゃありません。
有名な「本当に大事な事は〜」というのは、自分が大蛇のお腹にいて死にそうなのに、誰も気が付かないような事態を言うんじゃないかなと思います(「誰が星の王子様を〜」というのは、そういう流れの本だった)
星の王子様を読んで、どうしても心がホンワカしない理由がちょっと分かった気がします。王子様は自殺するくらい悩んでいて孤独だし、自分が大蛇のお腹の中にいるのに誰も知らないなんて、やっぱり怖いお話です。
自分の父も。私から権限や自由、思考等を根こそぎ奪っておいて、「俺は子供のために頑張っている お前らの方が俺より金持ちだ」と分からん事を言っていました。自分はいいオバサンになって、やっと大蛇の腹から出てきたような気分です。ましてや傷つけるだけのバラも、自分は要りません。
グンマの峠の本の方は。丁度草津と中之条あたりを観光したばかりだったので、手を伸ばしました。草津と言うと、100%楽しい場所のように思いたいものですが、草津の湯を求めるという事は、それも移動手段がほぼ徒歩だけの昔に、あの険しい道を歩いてくると言う事は。
それだけ重病なのだと言う事です。草津の湯で治ればいいですが、40度以上の熱湯に入る過酷な湯治についていけなかったら、多分帰り道にもつけません。死んでしまう、という事です。
草津というグンマ最大の行楽地に行って、全く違う事を心にとめて帰って来ました。Content-Disposition: form-data; name="image"
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