■下の内容と被るのですが。主観です。
宮崎監督がムーミンに戦車を出したのは。監督の好きそうなアイテムがムーミンに全くなさそうだからかなと思いました。初潮前後の女児、イケオジ、聖女等、監督の好きそうなものが見当たりません。
唐突にムーミン谷に戦車が来ます。理由は一応あるのですが、ムーミンが投石で応戦し、明らかに軍隊側にも死者が出ていそうです。スナは出て来ません、正規軍とか面倒臭そうなものに勝ってしまうと、一人旅も今後出来ないでしょう。
(スナは監督がいじりたくなるタイプのキャラじゃないよなと思いつつ。ルパンでも、別に本来の主要メンバー・ルパン一味より、自分のオリジナル部分を偏愛していたから、カリ城と同じ理由でスナ不要だったのでは。
カリ城では不二子もゴエも出さないつもりだったと言う。そりゃあ他人のキャラにかまけるより、好みの処女とおっさんとメカを描き込んだ方が作ってて楽しかったろうが、流石に通らなかったと聞く)
■昭和ムーミンを見れる範囲で見ました。以下雑感です。
・いろいろ頑張って昭和ムーミンが出来上がった事はよく分かる。今ほど一瞬で北欧の画像等が仕入れられる環境じゃない事も想像に難くない。健在だった女史との連絡は難しかったろう。
ただ色々考えて思うのは、なんでムーミンをアニメにしようとしたんだと言う事。(世界名作のスタート的作品なので、イギリスの古典等を持ってくるのはもう少しあとらしい。古典過ぎて著者がもう他界している)
多分、動物っぽいキャラがいっぱい出てくる、ワルそうな描写もなさそう、という海外版のおとぎ話っぽい感じでムーミンを選んだのかなと思う。旧ムーミンの時代だと、あのサザエさんですら相当暗黒めいた部分がある。
精一杯、子供が見て楽しいもの、分かるもの、受けそうなものを女史達が描いたムーミンから作ったんだろうなと思う。
結果的に
・現金な谷の人達 ・あふれる昭和の日本感
・ノンノンが不用意にエロい (昔のアニメの女子は簡単に全裸にされたりされるので、最初から全裸のノンノンには「仕草」のエロさという、思いがけない結果があった)
・結果的に女史の世界の「どこにもいない妖精たち」の世界ではなく、カバっぽい、人間っぽい、カンガルーっぽいキャラの無国籍な集合体になったのかもしれない
・その後のルパンではないけど、当時の日本が出来た最大の「イメージ」が無国籍風だったのかもしれない。そうでないと、戦前の農村風景やすごく昭和な絵が出てきてしまうだろう(当時の首相は佐藤栄作首相だったくらい、昔) |
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