新宿にある(正確には渋谷区北部)の劇場で、ミラトレの舞台を見に行ってきました。JR新宿駅南口から近い会場だったのですが、割と奥まった所にありました。道を教えてくださった淑女の方、ありがとうございます。
とても素晴らしい舞台でした。サードアプローチもあれば、行かせて頂きたいです。これで舞台オリジナル駅として、たしか新御徒町、上野御徒町、清澄白河、本郷三丁目、国立競技場が出てきた事になりますので、38駅コンプリートされる日も来そうです。
以下は、舞台版雑感です。
■六本木が沢山しゃべっていた。あかりちゃん関連以外では、いつも大人しい男のイメージだったが、活発な六本木もよいと思う。
■飯田橋さんの暴走がよかった。妙な薬をまいて、後で恨まれるんじゃないかと思わなく無いが、結果オーライだと思う。(「惚れ薬」「媚薬」「自白剤」等を開発しないあたりが、女性向け作品である沽券か。「悩み事を話したくなる薬」とか飯田橋は持っていそうだ。使わないだけで。)
バスターミナルを有する一が、興味本位で飯田橋(バスのパパ)と交渉し、面白い薬を吹に盛らないだろうか。死ぬほど吹から怒られるだろうから、簡単には盛らないと思うけど、不安定な一の事だから、「この薬を僕が飲めば、吹の気をひけるかも」くらいは思いそう。どっちみち死ぬほど怒られると思う。「そんな危ないことしようとして、心配し過ぎて飲んでいない俺が倒れそうだ」と。
逆に飯田橋が開発中の薬を、不安定な時の一に勧めて、服薬後の反応をレポートにしていたら、吹にメガネ奪われて踏み割られるくらいはあると思う。仮に単純な安定剤だっとしても。(全てはミラトレの範疇なので、薬の内容は四コマギャグ程度だとは思うんだが。)
そういうラブコメな新宿ブラザーズが描きたくてなりません。漫画を描く時間と体力を、何とかして夏までに捻出します。去年からため込んでいるネームも、都庁舎くらい高く部屋に積もっています。
■国立競技場と親友になれる気がした。 (一応六本木達の先輩駅なのだが、普通の扱いだった。) ■本郷三丁目を劇場で見て、次の日に東大へ行ってみた。漱石の三四郎の舞台なので一度行きたかったのだが、なにせ敷居の高い場所には違いない。「本郷三丁目だし」という勝手な勢いで、三四郎池を見物してきた。ありがとう、本郷三丁目。
■「執事とお嬢様が実は愛し合っていて、家の都合その他でお嬢様と御曹司との結婚が決められてしまい、執事もお嬢様も悩む」という話かと思ってしまったが、そうではないらしい。「マリッジブルーのお嬢様を、兄か親友の様に慕ってきた執事から独立させ、一人の女性として、自分の幸せに向かって駅達が送り出す」話らしい。
物語の終盤まで、駅達は「執事がお嬢様への愛を打ち明けて、結婚を阻止する。駆け落ちの可能性も。」という展開を想像していたらしいので、執事の「告白」に六本木達が「え?」と言っていた。ミラトレなので「愛せない男との結婚を強いられる悩み」より、「少々強めのマリッジブルー」の方が、合っているとは思う。
マリッジブルー。一般的には「贅沢で幸せな悩み」「環境や体調になよる一時的なもの」「未来の夫が力になるべき」とされそう。
もし「ある理由で自分の遺志を殺して、教会に向かおうとする女性の、結婚というか男女の事、大人としての生き方全てを振りかえざるを得ない事への悩み」を誰か持っていたとしたら。それは、もうマリッジブルーじゃないと思う。
六本木が「余りに抱え込んで、悩みとは認識できなくなってしまった思いはミラトレでは対応できない」と言っていました。今現在どうにかなりそうな悩みしか、ミラトレは対応できないのだそうです。もう誰にも、どうにも出来ないし、まして、どうにかしなければならない緊急性もないと判断された悩みは、駅には見送るしか出来ないそうです。
六本木達は、そういう流されて蓄積されていくだけの悩みが世の中にある事を憂うのだそうです。舞台を見てミラトレがもっと好きになりました。
平成24年4月22日 竹淵 拝 madeingermany193☆yahoo.co.jp ☆→@ |
|