先日、博多駅に行ってきました。何をしに、陸路8時間もかかって福岡に行ったのかと聞かれると辛いんですが、博多駅は堪能してきました。ホームで九州の路線図を見ながら「こんな素敵な車両で、南の方までゆったり旅行したい」とか思ったり、構内を一周したりしました。
雰囲気としては、大阪駅を濃密にしたような感じを受けました。九州新幹線が大阪まで走っているので、新しくなった大阪駅も、あのツバメ王国と似た匂いを持つようになったのでしょう。JR東日本の駅はさっぱりした駅が多いので、濃いめの駅も新鮮でよかったです。
(新宿駅ですら、駅の作りとしてはさっぱりしているイメージ。駅前はそうでもないけど、構内は割と事務的。JR東日本エリアは、ほぼ昔の日本鉄道のエリア。新宿駅、高崎駅等東の駅は、規模は違えど兄弟みたいなものなので、お互いどこか似ている。
私が一番遠くに行ったJR東日本の駅は仙台なのだけど、やっぱり日本鉄道の匂いを感じた。関西の私鉄のようなリッチさは薄く、「乗りたいの?乗ってもいいよ」というツン。ボケも突っ込みもいないし、テンションも低めだけと、朴訥に身を寄せ合う確かさだけはあると思うエリア。)
スラムダンクを読み直して思ったのですが。仙道って、全国に女(女性ファン)か敵(男子バスケ選手と、仙道ファンの彼氏その他)がいそうです。弥生の書いた記事が大阪の岸本に読まれて、本人のあずかり知らないところで彦一と豊玉の喧嘩になりかけています。
仙道が「天才」だとすれば。幼い時分、バスケを始めた頃から、恐らく今の様に「余程のことがないと100%の力を出さない」習慣があったのだろうと思います。何故って仮にも団体競技であるバスケで、仙道が100%に近い力でプレイした場合、最早試合でもなんでもなくなるから。
劇中で幼い沢北が、バスケ部の先輩からリンチを受ける場面があります。少年仙道も、本能的にそういう問題を避けるために、今のプレイスタイルを身に着けたのかも。「有名になりたい」とか「対戦相手を完膚なきまでに」と仮に仙道が思うなら別ですが、無意識の彼の妥協なのかなと。
高校バスケの激戦区だろう都内から、神奈川にスカウトされるがままにやってきたのも、そんな背景かなとも。彼は高1の時、「あいつにパスすれば勝てる」という先輩たちの思惑もあったのかなかったのか、バリバリの点取り屋だったそうです。彼が2年次になって迎えた変化って、そう思うと大きいです。何が仙道にあったのか、「パスに楽しみを覚えた」そうです。
「仙道、パス」って、気後れなしに言える越野って、ある意味すごいのかもと思います。上手すぎる同学年がいると、三井の昔の取り巻きや、流川に時々おびえている湘北控え組のような、冷めた距離感を持ってしまうことが多いと思いますが、仙道と越野って「友達」なんでしょう。同じ2年なら植草、フクちゃんもそうですが、仙道にはやや距離感を感じている印象もあります。
越野が怖いものなしなのか、余程普段の仙道がアレなのか。スラムダンク連載から10数年経って、時代が越野宏明に追いついたというか。「ツン」「デレ」「萌え」「ギャップ萌え」等の便利な言葉がない前から、越野は「基本ツンが可愛い小柄なイケメンだが、普段のきつい表情がコロッと笑顔になる時があって、ギャップが愛くるしくて萌える」子だったのだなあと実感。 |
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