商業誌のファンタジー漫画、ギャグ漫画を普段あまり読みません。自宅に常備してあった漫画がほとんど往年のジャンプものだったので、それらがファンタジーないしギャグだと言われるものだったとしても、特に意識していなかったと思います。そもそも「漫画」なので多くは誇張したり、省略したりして描かれるものだと思います。
二次創作はしていないけれど夢中になった漫画と言うと、GS美神、スラムダンク、るろ剣、封神他です。少女漫画ならセーラームーンは「コードネームはセーラーV」までそろえた事があります。美奈子大好き。セーラームーンの漫画のダークキングダム編は永遠の存在です。(知名度で選んだ様なラインナップで恥ずかしい。当時山間部にまで存在が伝わる作品と言うと限られていたんだろうか。)
ファンタジーやギャグって、作品の物語やキャラの能力についてファンタジーでギャグなんでしょうか。それともキャラの人間関係が「前世からの戦友であり主従(※うさぎとセーラー戦士達)」等の架空ぶりを指すものなのでしょうか。GS美神の令子・横島・おキヌちゃんの関係がギャグだと言われればそうだと思いますし、リアルだなあと思う時もありました。令子達の物語や能力もファンタジーでありギャグなのでしょう。時々シリアスでしたが。
数少ない自分が読んだ事のあるファンタジー小説は指輪物語とハリポタくらいです。登場人物の能力や設定は摩訶不思議なものが多かったですが、人間関係は緻密に描写されていたと思います。ホビット、ドワーフ、エルフ達も創作物ではあるけれど、形や声を持っていたと思います。ハリポタも魔法の話ではありますが、物語の落としどころは魔法であって魔法じゃなかった様な気がします。
何が言いたかったのかと言いますと。
南国&PAPUWAは物語がギャグでファンタジーなのは兎も角、キャラ同士の必要最低限な人間関係上の事も、知りたい物語上の空白部分も、限りなく想像で埋めるしかないと言う事です。スラムダンクはひたすらバスケをしていて、桜木達の日常に触れられる事は滅多にないですが、バスケを通じて雄弁に性格が描きこまれています。他昔読んだギャグ漫画でも、日常生活を舞台にしながら笑いを取りつつ、キャラが普通の小学生であったとしても個性を描きこんであったと思います。笑いを取りに行っても、バスケ等特定のテーマに描写を絞っても、キャラのリアルな日常や個性を楽しむ事が出来るはずなんです。
どうやってルザ様の日常とか想像しろと。仮に自分が想像し得たとしても、やっちまった感満載です。ギャグ漫画でもファンタジー漫画でもいい、もう少しでもリアリティをくれないかと南国&PAPUWAに対して思いました。南国&PAPUWAの場合、眼から眼魔砲とかいう虚構性以上に、キャラそのものに虚構性満載です。ルザ様なんて存在や個性自体が「藪の中」になったような。
(アラシヤマ、リキッド等へのシンタロー新総帥からのいじめの描写だけはひどくリアルで怖い。現役時代のマジックが可愛く見える。シンタローの恒常的ないじめを見たあとでルザ様のあれこれを見ると、ルザ様の場合、最後で自覚が出てきただけ安堵する。高松の南国における暴虐の限りは辛うじて「フリだけかな?ギャグだね」と思える、グンマ以下被害者がいるのに。自分は高松とルザ様に甘い。)
ルザ様の日常。生きておいでだったら、高松が肌身離さず精一杯キンタロー坊っちゃんを愛育している姿を見て、自分達兄弟や一族になかった何かを感じるんでしょうか。そういう、やっちまった感満載の二次創作に突き進む上で、一次である南国&PAPUWAに「リアリティが欲しい」と言うのは我ながら卑怯です。もし一般的で現実的な家庭を作中でルザ様が築いていたら、高松の居場所なんてルザ様の側にはないでしょう。宙に浮いた様な設定の青の一族とその財産と権力がないと、高松は研究も出来ませんし、キンちゃんとお屋敷のお庭で遊べません。(いや3人で一族としては小ぶりな邸宅とかに住んだら面白いよなあと、竹淵が。邸宅に「使用人」が高松一人というと黒執事っぽいけど) |
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