マジ・シンとルーザーさん家(※ルーザー様、高松、キンちゃん)についてです。当サークルはルザ高、キン高です。竹淵
昔南国テレビアニメを見ていて、いつかシンタローとマジックが対峙し和解して、コタを救うんだと思っていました。南国&PAPUWAがそういう話でないのは周知の通りです。南国でマジックはシンタローを威嚇し、シンタローはマジックに言い返しますが、決定的な対峙はありません。
ないどころかシンタローは一度は飛び出したマジックという「ゆりかご」に総帥就任という形で帰ってきます。PAPUWAでコタが総帥の衣装に拒絶を示した時にシンタローは動揺します。マジックから受け継いだ総帥職にしがみ付いてもコタは振り向かないし、総帥服を脱げば「自分もただの人」である事をシンタローは無意識に感じていると思います。
(キンちゃんがコタに拒絶されて動揺するシンタローに、「アイデンティティの危機を(高松と)乗り越えた自分」を自慢しないのが嬉しかった。あれだけでキンちゃんが幸せに(高松との)時間を過ごせた事が分る気がする。)
マジックとシンタローの親子の対峙が煮え切らない理由は、彼等の関係が父子ではなく、男と女だからだと思います。父子であれば激突してもお互いの関係は変わりませんが、恋愛中の男女が激突なんてしようものなら、別れる事だってあります。マジックはルザ様、ハレ、サビとはぶつかっても「兄弟」でいられる自信があるでしょうが、シンタローとは恋愛中の男女の様で不安定だと思います。
そして原作者の傾向である、「自己投影キャラ・贔屓キャラはお姫様化・女王化して使役する立場になり、使役される方ばかり働かされる」点も発揮され、シンタローの無力化・非戦闘員化が起きます(PAPUWAで物語をしめたのはやっぱりパプワだった・・・)
以下はルザ高・キン高によるマジ・シンとルーザーさん家の妄想です。
煮え切らないマジ・シンの代わりの様に、キンちゃんが過去の因縁を断ち切る意味でルーザー様を殺害します。ルーザー様はミツヤとの件その他で汚れきった自分にキンタロー、高松を近づけさせないために殺害へキンタローを誘導したのだろうと思っています。24年経っても、自分が高松から深く愛されている事を知っての事でしょう。
キンちゃんは高松を通じて本当の父を知り、ルーザー様も高松を通して自分の子供を見つけたのですから、この3人は「一家」だなと思います。マジ・シンは「男女」、ルーザー様等は「一家」だと思います。父と子の対峙には必要なものがあって、「お母さん」です。エディプスコンプレックスなくして父子の対立は起きにくいでしょうし、マジ・シンはたった2人の関係なので「対立」すればお互い一人ぼっちになる不安があり、結果煮え切りません。高松が素直に隠居したのは、ルザ様&キンちゃんと愛し合えた自覚からだったのでは。(グンマとは何年一緒にいても煮え切らなかったのだろう)
ルーザー様は高松が過去自分に対してそうだった様に、キンタローを愛している事を知ります。パプワ等となれ合うキンタローを赤の一族として処分する事は簡単ですが、そんな外殻に過ぎない理由では、「キンタローがルーザー様を殺す」エネルギーは生まれません。マジ・シンがまさにそうで、マジックは可愛がっていたシンタローがパプワとなれ合おうと何だろうと、殺す事なんて出来ないんです。
キンちゃんを的確に自分に対し怒らす方法、父子の情を踏みにじる様な態度として、ルーザー様は高松を攻撃したのだと思います。高松が自分とキンタローを愛している事、生前から狂気じみている自分の生き方を理解している事を信じての行動でしょう。その証拠に高松は笑っています。ルーザー様のなす事なら、なんであれ支持できる自信が高松にはあるのだと思います。
マジ・シンはいつも愛情を確認しないとならない恋人関係、ルーザー様・高松・キンちゃんはお互いの愛情と信頼が確立された関係、というと大げさに過ぎますがそう思いました。ルーザー様等3名に起きた一連の事(ルーザー様と高松の出会いと別れ、キンちゃんの出生、父子の対峙と「お母さん」)、本来マジックとシンタローに起きて、主人公であるシンタローが取り組んでいく内容でした。
ルーザー様達に苦難が振りかかればかかるほど、3名の絆は深くなり、原作者ごひいきのマジ・シンがぬるま湯のまま・・・というのは高松等に限った事ではなく、アラシヤマとマーカー、アラシヤマとウマ子ちゃん、心戦組のイサミさん達の仲の良さと、主人公やリキッドを除外した展開にこそ名場面があります。原作者のイジメが被虐キャラにはエッセンスになり得るという奇奇怪怪。 |
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