■南国アニメこそパプワで、PAPUWA(あくまで漫画。アニメのコタは可愛い。)はないという意見に賛成する方ですが、ルザ高・キン高とすると両方美味しいと思います。高松も長生きした甲斐があったというか、38歳のキンちゃんの側にはまだ高松がいるんだなと思うと、あのPAPUWAの長々しい部分も許せる気がします。慕わしそうにルーザー様との思い出を、キンちゃんに聞かせる50代高松を想像すると癒されます。
(赤青の秘石は、最初から物語の骨子でも何でもなかったと思うしかないと思う。南国でシンタローがマジックの息子ではなく、ガンマ団・青の一族に送り込まれた赤の一族だったという展開を、仮に亜美ちゃんが完結させられたとしても、そんなにいい話には出来なかったと思う。
チャン5、カミヨミ他の戦争もの?を思うに、南国が当初通り進行したとしても、「みんな苦労しただけで死んじゃいました☆」というだけの漫画になったと思う。
マジックがシンタローに「お前が私を裁いてくれ」「お前の父親がこんな男のはずはない。」「怖がらずに進め。」と言って、殺されて終わりだったんだろうなと思う。シンタロー万歳になり過ぎて、大事な場面を、「面倒だから」ただの悪役だったキンちゃんと、唐突に出て来たルーザー様に割り当てたのは失敗だったと思う。
キンちゃんにせよルーザー様からの誘導、猪突な性格、それと高松を無意味に傷つけられた怒りがないと、実父に手なんて上げられなかったと思う。弟を虐待され抜いても、マジックに手も足も出なかったシンタローに今更父殺しなんて出来たんだろうか。)
■谷崎源氏を読み、玉鬘まで来ました。谷崎は源氏が女性達に言い寄る場面はそんなに乗り気で訳していなくて、かえって周囲の脇役たちが主人達の色好みに振り回される姿を面白く訳している気がします。
原文は難しくて読めませんが、逐語訳と言いつつ、源氏がオジサンになって以降も女性達に会いに行く時、紫の上に「気にし過ぎる貴方が良くない」「何でもない事なのに」「貴方を育てたのは誰かな」「貴方はまだ子供だね」と言って聞かせる様子に、自分だけでなく、谷崎もイラッとしたのではと思います。
劇中で源氏を否定する人は、右大臣家が衰えてからはほとんどありません。柏木が羽目を外すくらいです。柏木の事件にせよ、夕霧の雲居の雁との恋愛の萌芽にせよ、源氏の悪行の限りに比べれは可愛いものなのに、死んでしまう柏木や、傷心する夕霧がかわいそうです。
源氏が寝取った女性達の夫や父親も多数いますが、亡くなっていたり、「源氏とあっては勝ち目がない」と諦めたりで、源氏の一人勝ちです。
■玉鬘の出生や九州時代とか、源氏に関係なくていいなと思うのですが、どうしても源氏に言い寄られなくてはいけないようです。田舎から京に来た若いお嬢様から見れば、冷たくても実父を頼りたかっただろうし、源氏なんて「金持ちでえげつない女好きのオジサン」じゃなかったでしょうか。
玉鬘の乳母たちは「いい人に巡り合った」と源氏に頼る日々を有難く思い、夕顔の代わりでもいいから源氏に姫を差し出したいのでしょうが、玉鬘の源氏を煙たがる感じがリアルだなと思います。
■朝顔の姫君の時もそうですが、女君の意向云々より、女君に仕えている人達が「早くしっかりした男を捕まえてくれ、そして自分達に楽をさせてくれ」と願っている気がします。明石の上、玉鬘は実にそうです。
源氏に愛されさえすれば、金にも地位にも困らないんです。夫がいたから源氏を拒んだ空蝉ですら、今は二条院住まいです。夫を亡くし、頼る者のいない空蝉にはいい境遇と言えますが、なんかショックでした。 |
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