■図書館に風と共に去りぬを読んできました。確か、自分が最初にこの作品を意識したのは、GS美神だった気がします。美神が人形で風と共に去りぬの映画を撮ろうとして、いつもの大惨事になる読み切りだったと思います。
美神が好きなので、スカーレット・オハラとかいう昔の令嬢に例えるなんて、椎名先生も人がいいと当時は思いました。古典作品の令嬢と聞けば、多少は我儘でも、最後は素敵な男性と幸せになるのだろうし、GS美神とはいえ着地点はあるのだと思ったものです。
ですが、スカーレットは美神と同等。もしくは教養が浅く、政治にも無知、子供に横暴、男好きな点で、スカーレットの方がいってました。スカーレットは。
■人の話を本当に聞かない。レットやアシュレが何か言っても、「君は美しい」「君は素敵だ」という部分しか耳に入れない。人の忠告やアドバイスは完全無視。
■自分の産んだ子でも子供嫌い。ボニーを可愛がるレットをバカにし、ボニーが不運にも亡くなればレットを攻め立てるという、思慮も思いやりもない性格。
■自分の成功・満足のためには、倫理など無視し、病人の囚人を働かせてしなせても動じない。金を稼ぐ方法は全く選ばない。金が正義。
■周囲はそんなスカーレットに完全に愛想を尽かす。レットがボニーのために、スカーレットのために足を洗い、真人間になろうとしたのが空しくなる。
風と共に去りぬはギャグ漫画かと言うくらい、スカーレットの性格が酷いです。彼女の置かれた戦中という時代のせいもありますが、あまりに周囲の女性達と協調しない彼女は劇中の異物です。女傑と呼ばれたヒロインと言えば虚栄の市のレベッカですが、レベッカは人を観察する目があるので、引け際が見事でした。
彼女との生活に疲れ切って、別の土地で癒されたいレットの側に、「元妻」「貴方は私を愛している」「貴方の子供を生んだ女」として、厚かましく押しかけるスカーレットの姿が想像出来ます。
・・・メラニーと家庭を持ったはずのアシュレーに、しつこくセックスアピールをするスカーレットは頭がどうかしていると思いました。我慢するメラニーは嫌でも長生き出来なそうです。アシュレーもスカーレットの唇や細いウエスト、デカい胸、可愛い顔、媚びた所が好きらしく、精神的な不倫がまんざらではないのに吐き気がしました。 |
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