■谷崎の蓼食う虫の作品論集を読んでいます。その中に、谷崎の西洋傾倒、東京文化メインから関西憧憬への転換期だとありました。確かにそうなのですが、終盤の鍵・瘋癲老人日誌は都内が舞台です。関西も出てきますが、アクセントに後退した感じがします。谷崎の関西移住のあたりの経緯はよく語られますが、戦中の熱海疎開、その後の湯河原定住あたりの考察はどんな感じでしょう。
谷崎が自分で字を書くのが難しくなった後は、やはり関西弁で小説を書くのは難しくなったのでしょうか。関西移住の時ほど転換期と呼ばれる事は少ない気がします。台所太平記など読むと、年をとった谷崎が若い女性達を眺めながらニヤニヤ暮らしているのが想像出来ます。
作品論集でもありましたが、谷崎の持ち味は江戸趣味、関西文化、西洋傾倒、中華崇拝、マゾヒズム、フェチズム外色々なものが判別出来ない位まじりあった所にありそうです。中期以降の小説を読んでいても、刺青の要素をところどころ感じるのでニヤッとします。
■日誌っぽい事を書きます。先週珍しく靴と、服その他を買って来ました。年に数えるくらいしか服を買いに行かないのですが、スパークという大きめのイベントに出たら買い物の必要を感じました。コミケだと生還するのに精一杯だったりするので、スパークが丁度自分を見直す時間になった様です。
基礎化粧品や美容院には割と費やす方だと思いますが、服その他は普段の買い足しがほとんどです。それすら怠っていただけなので、多分コミケで見違えるほどお洒落になっていたという事は無いでしょう。(地元のお店でちょっと買っただけで変身気分になれる身の軽さ。)
■高松の股んGO君について。
・名前はマンドレイクからだと思う。結構有名な植物。何故マンドラゴラ、マンドレイクという普通の名前でないかは分からない。原作者の語呂の趣味か。
・どちらかというとウィローの分野の植物じゃないかと思う。マンドラゴラの一種らしいアルラウネもそうだけど、罪を犯した人間の体液から出来るらしい。高松なら自分の体から何体でも栽培できそうな植物だが、単純にガンマ団員から絞り上げて股んGO君を作る・・・かもしれないけど、可愛く「ドクターのビーカーの中で出来ました」と言う感じを望む。(それが一番怪しんだよなあ)
・可愛いが奇怪な植物の培養所に、飾られているルーザー様の真影がシュールだった。高松は何を思ってルーザー様の写真を見るのだろうと思う。グンマとキンちゃんにした事を思えば目も合わせらないだろうし、何もなくったって写真を見れば寂しいだろう。
・・・ゲンドウの様に死者を復活させ、彼女ないし彼と一つになる計画なんて、高松には合わないと思う。高松が一つになる事を望めるような対等の相手に恋をしたのなら、罪など犯さなかった。
・材料は朝鮮人参と練馬大根らしい。色味からしてダイコンが母体で、朝鮮人参の何かが作用して、股んGO君になると思われる。朝鮮人参の人間が服用した際の効用の数々は有名だが、あれ、植物にも効くのか。
・どうでもいいのだが、普通、韓国三千年とは言わない。中国四千年と言われる事はあるが、あれは夏王朝くらいをイメージしての事で、中国が伝説中の時代に、韓国が歴史的に遡れる事は無い。
・中国の歴史書で言えば漢書の頃が韓国と言うか、朝鮮半島が歴史書に出て来る始まり。紀元前200年位の事になる。高松、何言っているのと思ったが今となっては仕方ない。 |
|