■明日定時に職場を出た後、コミケのために上京します。一泊して会場入りで、慣れた行程なのにドキドキします。落ち着いて参加出来ればと思います。新刊もございますので、どうぞよろしくお願いします。
冬コミ新刊 (南国&PAPUWA二次創作12冊目) 「高松、兄さんから寿司を頂いたんだ」
漫画と小説で50項、オフセット、白黒です。頒布価格は200円を予定しております。スパークまでの本と同じく、若い高松がルーザー様や小さいキンちゃんと幸せにしていたり、ナイスミドルの高松が目覚めたキンちゃんと仲良くしていたりする本です。何かのついでにでも、スペースにお立ち寄り下さると嬉しいです。
■ジェーン・オースティンのエマを読んでいます。ラブコメです。貧富の差が激しい身分社会の悲惨さ、当時の未婚女性が受けた苦しみ、人間そのものが生み出すエゴとエゴ、などシリアスに読もうと思っても無理です。
結婚と家庭が延々と語られる辺りは漱石も同じですが、漱石にはない透明感があります。漱石の文体はくどめでも明晰ですが、猫の細君不要論、行人他の「女性は結婚すると駄目になる」という主張が常にされます。結果、姦通・片思い・仮面夫婦・引きこもり・愛した女性の急死などの展開になります。最近読んでいて漱石に不安を覚えます。
エマに求婚して失敗したエルトン牧師は、早々に別の女性と結婚しています。高慢と偏見でもコリン牧師がジェーンとエリザベスに惨敗した直後に、シャーロットと結婚しています。ノーサンガーアベイでも、同じような事が起きています。
結婚は女の一大事と言いながら、コリン牧師とシャーロットの様な夫婦を出して来るのが、オースティンらしいと思います。高慢と偏見のウィッカムとリディアのカップルも、オースティンお得意の展開です。ダーシーやナイトリーの様な超紳士を書くより、楽しんでいるんじゃないかと思います。
エマはラブコメなので、ヒロインのエマも失敗したり恥をかいたりします。若く明るく聡明な美女、村一番の名家でお金持ちというエマは、オースティン曰く、書いた自分しか好きになれない娘さんだとか。ミス・ベイツへの侮辱、ハリエットやエルトン牧師、近隣の住民への軽侮など見ると、エマの「欠点」は根深そうです。
■昨日読んだ本は「考えない練習」でした。お坊さんのエッセイの様な本です。表題だけ見ると、フリーの竜ヶ崎怜の様なタイトルです。棒高跳びをしながらでも、頭の中の回転のすさまじい子でした。
コツコツ型の怜と、天才肌の遥、面倒見のいい真琴、可愛らしいけどアクティブでもある渚と、そんな心の交流アニメだった?フリーが好きです。
「考えない練習」の、テレビ番組は刺激が強く、煩悩を焚き付けるもの、SNS系も同じと言うのに納得しました。自分はテレビを一向に見ません。ツイッターもしていません。平成も28年目になる今時そんな事を言っても、時代錯誤ですが。
漱石が漢詩や俳句を好んでいた事を思い出します。献身的な奥様や、大勢の子供に囲まれ、充実した仕事をこなす漱石のわがままな趣味にしか思えませんが、門の宗助の様に、孤独に憧れる面があったのかもしれません。宗助は結局寺から帰り、また崖下の家でお米と暮らします。 |
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