上京ついでに銀座線を三越前で降りて、ハイスピを見て来ました。いつも新幹線は上野で乗り降りするので、銀座線が早くて便利です。普段ならコレド室町なんていうお洒落空間、怖くて恥ずかしくて行けません。
銀座線は鉄好きとしては大好きな路線ですが、銀座で降りようものなら、群馬の山奥と違い過ぎてパニックになると思います。自分は二次元好き、鉄好きを止めたら、本当に群馬から怖くて出ないかもしれません。
オタクだから仕事をしない、オタクだから引きこもると言うのは間違いで。オタクだから知識が欲しくて学校に通い、成人して上京するお金を稼ぎ、時間を作って金を握りしめて、面白い物を見に電車に乗るのかなと思います。
以下は疑問です。疑問に思う見方が疑問なのだと思うので、読み流して下さい。
■アニメや漫画でありそうな、「不幸な子が劇中のイベント等で幸せになる」展開。そうこなくっちゃアニメを最後まで見る楽しみがないし、漫画を数冊読むカタルシスは得られないかもしれない。
フリー一期二期がそんな感じです。一期は凛が狂暴にフラストレーションを見せ、岩鳶の心優しいお友達に救われる話。二期は、凛の親友で岩鳶の遙が進路で落ち込み、オーストラリアでの活躍が確約されたような凛が遥を励まし、「見たことのない景色」を見せる話だそうです。
ですが前日譚らしいハイスピは
・遙は天才肌故に揺らぎもするけど、心にしなやかさもあって、凛がいた頃の思い出に区切りをつけ、自分を取り戻している ・渚は、フリーでは不幸な中学時代を過ごし、高校で凛に再会し元気になったくらいの描写だけど、ちゃんと遥、真琴、凛との別れを受け入れ、今頑張っている
・怜は、フリーで描かれたほど挙動不審で最後は凛に頼る子ではなく、冷静で頭のいい優しい子 ・真琴も真琴自身が抱える悩みはあれど、持ち前の素直さで前向きになれると思う。
・宗介は悲しいがな、ずっと凛とのフラストレーションを引きづったままだ。他人あての手紙をリサイクルされるなんて、宗介は怒っていい。凛に怒っても、凛が反省しないのを知っているから、弱そうな遙、真琴に怒りが向かうんだと思う、宗介が可哀想だ。
ハイスピが楽園に見えます。凛が遙に負けたくらいで、半年後エデンから遙も真琴も去るのだなんて信じません。遙も他のキャラも、凛に左右されて可哀想です。挙句「凛のお蔭でみんなよくなる」的にフリーはまとまります。フリーで語られる「みんなの不幸」は、作り物なんじゃないかとまで思います。
■アニメや漫画でよくある、「上司やベテラン社員、専門家等が取り組んでいた案件が、能力が未知数の女性社員や若い男の子によってコロッと解決するあれ。悩み切っている脇役っぽい年配の人に、自分はこう思うと無邪気に立候補し、何故か瞬時に解決。沸く大喝采。」
アニメや漫画の主人公が、リアルな会社員や学生では面白くない、でもファンタジーでない場合やはり舞台は普通の世界。だから、「無垢な何々が心を込めて何々すると、マルッと解決」というのは、劇中の事態の重みと、主人公のすごさを一気に表現できる方法なのかもしれない。
パッと解決したわけでないけど、エヴァのミサトがそんな感じだと思う。有能・優秀な女性軍人である事があちこちで語られ、使徒と勇敢に戦う姿は感動的でもある。実際、野戦でもいけそうな彼女には、普通の男性戦闘員など怖くないと思う。
ミサトとコンビを組むなら。本当に平均的な中学生以上の力があるアスカ、ファンタジーの住人みたいなレイの方があっていたのではと思う。「不幸なシンジ君はアタシが幸せにする」と、父親や親類が余り上手くいなかった事に挑むのは、ミサトが上記の「主人公」体質だからだろう。
ミサトの「主人公」体質が、どこまで劇中に有効なのか分からないけど。仮にミサトの数々の冒険が無駄だったとか、全ては上部組織や同僚の導きだったとしても、ミサトは傷つかないと思う。
周囲をいかようにでも攻撃するのが、ミサトの得意技の一つだから。
・マコトを異性として振り回す ・リツコを、猫で寂しさ紛らわせていると非難する ・真摯にミサトを思う加持を、セフレ扱いし、勝手に別れる。ミサトは肉欲他で加持と交際していても、加持はそうではない。 ・レイ、アスカの一身上の不幸には決して付き合わない ・シンジには「母代わり」として接し口答えさせない。ミサトの両親は、父は多忙過ぎでミサトと会話せず、母は悲しみでミサトと向き合わなかっただろう事が想像できる。
マコトやリツコ、他の皆はちゃんとミサトを案じたり、大事に思っていたと思う。でもミサトには、加持やシンジすら、「アタシの父のための復讐の道具の一つ、戦うのはあくまでアタシ」なんだなと思った。そんなミサトを全力でサポートできる加持。 |
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