■蘆花の不如帰を読み終えたので、図書館に返して来ました。映像になった方は見たことがありません。辛い目に遭うヒロイン、と言う先入観がありましたが、書かれていたのは主に男性陣だった様な気がします。日清日露の頃の日本国内の高揚感なんて、本当にあの時代だけの現象だったろうと思います。
■仕事が大変な時は、仕事が終わった頃に見るだろう演劇やコンサートのチケットを買い、仕事に向かうモチベーションにするのだという人がいるそうです。いいなと思い自分も真似ようと思いましたが、群馬の奥地で演劇やコンサートと言っても無理があります。
代わりではないですが、心に浮かぶのは温泉です。遠い所には行けなくとも高崎から信越線に乗り、終点に近い所に磯部温泉があります。冬コミ後、行けたらと思います。折角上京するなら、新幹線で那須塩原まで行こうかと思いましたが、遠すぎてちょっと難しそうです。隣県なのに。
■谷崎が絶賛したと言う、大菩薩峠を読んでいます。読む時代劇と言うか、普通に何の罪もない老巡礼が殺され、水を汲みに行っていた幼女だけ助かると言う、理不尽さに驚きました。
谷崎が褒めるものというと、実は少ないと思います。谷崎の秘書をつとめた女性か、谷崎夫人が言っていたのは。家にバタークリームのケーキがあって、「こんなもの食べない」と谷崎はキッパリ言ったそうです。しかし舌の根も乾かぬ間に、谷崎はそのケーキをペロッと食べたとか。
大菩薩峠は非常に長い小説です。人気過ぎて終わらせるタイミングがなかったのでしょうか。こんなに巻数があるなら、未完でもとうに明治時代に時間は突入していそうですが、時間にするとずっと慶応の頃なのだそうです。
時間の流れない作品と言うと、スケバン刑事を思い出します。未だに一部しか読んだことがありませんが、サキは一体何年学生だろうと思いました。学生時代なんてあっという間で、「学生連合」などあったとしても、資金は学生同士の事だから基本は親のお金でしょうし、入学、卒業、就職という一連の流れはとても短いです。
和田先生の作品を色々一気に読みたいのですが、利用しているレンタルサービスには作品がないようなので、買うか図書館しかない様です。アマリリスだけは最終巻以外図書館にあったので、楽しく読みました。 |
|