 ■嫌われる勇気を読み終えたので、図書館に返して来ました。劇中の青年は更生して哲人の家を出て行きました。ちなみに哲人は過去、アドラー的に父親と和解し、ドラマチックに父親の死を迎えたとか迎えないとか。
竹淵自身の事を顧みる前に、今川作品の事を考えていました。ロボの大作は常に「お父さんと一緒」、幻夜も彼のイメージでは「父さんと一緒」、銀鈴は新しい居場所も恋人も得たけれど、幻夜の(父を思う?)自殺行為に巻き込まれて亡くなっています。
Gガンのドモンも、ものすごい師匠敬愛、父のカッシュ博士と兄のキョウジが絡むと別人の様になります。そんなドモンだから、自分の父親がドモンの父と兄を苦しめたと知れば、レインの嘆きは大きいでしょう。
お前はミカムラの娘だという目で、ドモンに見られるかもしれないという恐怖は、すさまじかったろうと思います。アドラー的な「課題の分離」とか消し飛んでます。
よくまとまりませんが、嫌われる勇気の青年に必要なのは、石破ラブラブ天驚拳が撃てるくらいの情熱なのかもしれません。ちなみに石破ラブラブ天驚拳を撃っているのは、インテリ一族の次男坊と、ネオ・ジャパン最高峰の頭脳を持つ才女です。
インテリだから冷めてるとか、そういうのがないのが今川作品のいい所かもしれません。ただし強烈なファザコン、ブラコンが多そうです。
■自分は愚痴っぽいです。アドラー的に零点と言うか、フロイト先生に喜ばれそうな感じで延々愚痴る時があります。
自分の脳は忘れにくいのだそうで、何十年前の事でも案件によっては鮮やかに蘇ります。大体いい方の記憶ではないので、イメージとして脳をいい子いい子してやって黙らせます。
ところで、以前読んだ何かのエッセイで。
そのエッセイを書いた作家さんは、ある時友人と豪華クルージングを楽しんでいたそうです。自分はクルージングなんて夢のまた夢ですが、衛星放送の旅行番組みたいな感じだったのでしょう。
豪華船の上で作家さんの友人は、昔お姑さんにいじめられた事を語り出したそうです。長年黙っていた秘密、決心の告白と言う訳ではなく、もう延々何十年も作家さんに愚痴っていて、お互い既知の話題だったそうです。
作家さんは非常に怒ったそうです。豪華船の上で、結構前に亡くなった友人のお姑さんの思い出話など、聞きたくなかったでしょう。二度とその話を私にしないで、と怒ったそうです。
人が愚痴るのは。
■本当に悲しいから ■悲しくしていると、周囲の人が優しくしてくれるから ■単純に心の整理 ■もう癖になってしまって、自分では治しにくい ■最早自慢
後は、「豪華クルージングなんて出来る余裕は、お姑さんが亡くなったからこそだ。あの苦痛の日々は去ったのだ」という、歓喜の声だった可能性もあります。
本当にお姑さんと獣の様に憎しみ合った日々に、あれこれ考える心の余裕はなかったでしょうし、愚痴というより昔話は、お友達の凱歌だったのかもしれません。
でも美しい海や、美味しい料理、楽しいダンスやコンサートに興じているのに、「友人の死んだお姑さん」の悪口は余り聞きたくないでしょう。
お友達の肩を持つ様ですが、自分もそういう止まらない愚痴に自分を委ねない様にしたいと思います。今まで愚痴に付き合わせてしまった人に謝りたいです。 |
|