■ホームズがブームだと朝刊にありました。ホームズものって永遠の人気作に思えて、今人気だと言われてもピンと来ないです。三国志がブーム、源氏物語がブームだと言われても多分ピンと来ないと思います。
ホームズ譚のメインは推理とシャーロック自身の活劇なんだと思いますが。延々、英国人家庭のプライバシーを覗きこんでいる気がして、連続で読むとめまいが起きそうです。例外的にアイリーンは強くて自由な女性でしたが、今は幸せに暮らしているのでしょうか。
ボヘミアの醜聞では、何故アイリーンが脅迫めいた事をしているのか、理由が書かれていません。まさかアイリーンが自分こそ国王と結婚できると思っていたということは無いでしょう。身分社会であるし、身分をわきまえて彼女が国王と交際したとしても、腹に据えかねる事を王が彼女にした可能性があります。
アイリーンの脅迫劇を、彼女の夫が知っているのかは分かりません。多分知っているのではと思います。唐突なホームズからの逃亡には、彼女の夫も同行しているはずです。彼女程の女性を理解し、側にいてくれる男性がいるなら、アイリーンは幸せだなと思います。
■一条ゆかり先生の、「女ともだち」を読みました。25年前の記憶をたどりながら読んでみましたが、割と覚えているものだなと思いました。
漫画は長い作品も好きですが、全三巻くらいで端から端まで暗記できるくらいの分量もいいなと思います。セリフやキャラの表情を思い出す時、長い漫画だと記憶が曖昧になりそうです。
「女ともだち」。すごいのはヒロインの菜乃が女の子の欲しい物を全て手に入れても、読んでいて自然に受け入れられる話作りでしょうか。
■美貌(母親が美人女優) ■財産(義父母の財産と、実父母の財産がある) ■若くて綺麗で、友達みたいなお母さん ■知的で娘の事を理解してくれる、優しいお父さん ■心から大事にし合える同性の親友 ■いつまでも愛してくれる恋人
こんなに菜乃が所有していて、読んでいてムッとしないのは、菜乃が苦労している様子や、周囲から浮いてしまう所、学校生活の苦い思い出等を、無理なく描いてあるからだろうと思います。
これが大御所という素晴らしい漫画が読めました。当時のりぼんが250万乙女の恋の教科書と呼ばれた理由がよく分かります。りぼんに出てくるような女の子に自分もいつかなれると勝手に思っていましたが、菜乃くらいファイト(と才能他)がないと駄目だったのでしょう。 |
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