madeingermany

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...... 2017年04月21日 の日記 ......
■ 漱石   [ NO. 2017042101-1 ]

■キンちゃんも高松もルーザー様も、基本的には単純で素直な人達なのだろうと思っています。キンちゃんとルーザー様は遠慮や我慢する事はあっても、演技する事は多分下手でしょう。

高松は、目先の器用さやグンマへの一貫した?態度故に複雑な男の様に見えますが、そんなに沢山の事を、美事に処理できる男ではないと自分は思います。

(なんて、高松達に自己投影するのは気持ちがいいけれど、意固地で偏愛的な男達に囲まれる環境にあるグンマは、物申すどころか、爆破したいくらいの怒りを抱いていそうだ。)




■黒執事アニメ二期を見ています。アロイスとクロードが出てくる方で、原作とは違う話になっています。好きなのは悪魔でメイドのハンナです。ハンナがずっと悲しそうな顔だったのは、アロイスの弟から、兄を幸せにしてほしくて願いを受けたのに、アロイスが余りに余りだからでは。

アロイスなりに、自分の酷い環境から抜け出ようとしているのはよく分かります。使えるものなら、酷い侯爵でも悪魔でも何でも使って這い上がる気だったのでしょう。だから、アロイスは万能に見えるクロードにすがりたいのだろうと思います。

この辺がアロイスの大きな「間違い」だったのかなと思います。シエルとセバスではないですが、主人とは、使用人に「よくしてやる」事はあっても、主従が逆転する様な愛情や、優しさを持っていてはなりません。貴族が周囲のメイドに恋をしない理由は、彼女達の存在は対等の人間ではなく、床を這うルンバぐらいの存在だからと聞きます。

クロードが執事であろうとするなら、アロイスの態度には我慢が出来ないでしょう。貴族の生まれではないアロイスには基本的に「人を使う」事が出来ないのに、と歯がゆく思います。ハンナはメイドたろうとしているというより、アロイス兄弟への愛惜が強いので、なんか応援したくなります。




■漱石と言えば、鴎外が対になって話題になる事があります。上野に鴎外が暮らしたという家が保存されていますが、漱石の方も記念碑的なものは随所にありますが、どうしても鴎外の方が何かと豪華に見える様な気がします。

漱石の口癖と言えば、「金がない」だったと思います。生家に金がないから養子に出され、養子先でもお金のトラブルが続き、本当に漱石が父母、養父母から解放されたのは道草の通りだと、成人後かなり経ってからの様です。

自分の家庭における存在自体が、金の損失になったり、金のなる木になったりで、漱石の存在自体が貨幣でやり取りされていた感じです。



これは不思議な事ではなくて。漱石の実家も養子先も金があれば、金の有無は気にならないでしょうが、金がなければ永遠に金が気になると思います。もっとも、彼岸過迄の須永はお金持ちですが、自身の出生と結婚問題という悩みがあって、一向に自由ではない様です。

しかしその須永も、最後に関西に旅行に出て、束の間の平安を味わっています。言うまでもなく、旅行は須永の財産あれば故の行為です。

そんな漱石が、確か是公に「金が欲しい」と言ったら、是公はいくらでも都合してやるとか言ったと聞きます。是公なので出来たのでしょう。でも漱石は、「先祖代々の資産とかで、本当に自分の自由になる金が欲しい」と言い返したそうです。

金が欲しいと言いながら、漱石は稼ごうとかしていなかったと思います。金が欲しいなら、出来る事は五万とあったでしょう。漱石は自分の強情な性格を満たすだけの財産が欲しかったのかもしれませんが、その強情さ故に、どうしても金欠に陥る傾向にあったのかもしれません。

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