■原稿をしています。キンちゃんを描いていて、この子は男の子だなあと思いました。高松という、ある意味強大なものを前にしても、一向に怯えません。
基本的に高松は、いままで人を威圧する事で生きながらえたのだろうなと思います。高松はルーザー様がマジックに首根っこを掴まれて生きている事に気が付いた時、彼と一緒になってマジックに怯えるより、頭脳でも愛敬でも何でも使って、強大な相手に一矢報いる方法を探したのかなと思います。
キンちゃんと高松は似ているのかもしれません。
■アニメ黒執事のサーカス編を見終えました。ジョーカー達の人生は幕を下ろしましたが、シエル・セバスの人生はまだ続きます。
普通なら可哀想な悪役で終わりそうなジョーカー達へのシエルの態度は実に不可思議です。普通の貴族なら、あそこまで身分の低い人達にこだわる事はあり得ません。オースティンの小説通り、英国貴族とは身分の違う人達に優しくしてあげる事はあっても、彼等と自分と重ねるなど、感情的になる事はありません。
シエルの中に、地べたから這い上がって来たジョーカー達に、わずかでも共鳴するものがあったのでしょう。ジョーカー達がすがったのは事もあろうに男爵ですが、シエルがすがったのはセバスでした。
男爵もあれでしたが、セバスが善だとかも言えないでしょう。ジョーカー達と男爵の、一方通行が過ぎる関係を、シエルは我が事の様に感じていました。ジョーカー達の気持ちにそえるくらい、恐ろしい事をシエルは経験したのではと思います。
シエル双子説を思うと。いつも病弱なシエルは、楽しそうに遊ぶ兄や、兄の婚約者、兄を溺愛する父母、アン叔母を、じっと見つめていました。自身が病弱だから仕方ないと自分に言い聞かせながら。どれだけの苦痛だったのかと思います。
シエルは意外とアン叔母に対し、身内同士にしてはクールだなと思っていたのですが、アン叔母の心には、元気で明るく可愛い兄の姿があったからなのかなと思います。シエルがシエルだと誰も気が付きません。タナカさんも使用人なので、黙っているしかありません。シエルと名乗る事によって、力を手にしたシエルですが、心が冷め切っていそうです。 |
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