■くどいですが、笑う笑わないの話です。漫画では各キャラの笑う意味、笑わない意味、シチュエーション等がきめ細かく語られます。主人公やヒロインなら、360度かけてキャラの内面が描写されます。
しかし現実の世界では、人間同士がお互いに見せる部分は全て一瞬の事です。漫画やアニメなら、キャラが笑顔を見せる前に長い回想が出てきたり、親友キャラ等に熱っぽく「この子の悲しい過去」等を語ってもらう事が出来ます。
普通の人間にはそんな事起きません。漱石の虞美人草の甲野さんの論文の様に、哲世界と実世界は多分別個です。普通の人は普通の人の顔や仕草を見て、パッとあれこれ受け取り、認知し、笑い返したり、何らかの反応を示し、その繰り返しです。
そういう普通の人の一連の反応が出来ない私は、何もかも語ってくれる漫画の世界に永遠に憧れ続けるのだろうと思います。普通の人の普通の認知が、何故私には出来ないのだろうと思います。
■からくりサーカスには我慢強くて、笑顔の多いキャラが沢山出て来ます。これほど長いバトル漫画でも飽きないで読ませるのは、多くのバトルが「誰かのため」だからなんだろうなと思います。
バトルを伴う漫画において、設定が難しいのは敵の目的なのかなと思います。セーラームーンだと大体の敵の目的は「うさぎの持つ幻の銀水晶を手に入れて、世界征服するため」です。銀水晶はうさぎとまもちゃんの愛の結晶なので、早々奪われないシロモノです。
■坂口安吾のラムネ氏のことが読みたくて、図書館に行きました。単行本や、作品数編が収録されている本では発見できず、恐らく全集のどこかにあるのだろうと思います。図書館の端末で調べましたが、全集の説明が「他17篇」等で曖昧でした。
安吾の全集は、地元の図書館だと書庫にあり、まさか書庫からラムネ氏のために、十数冊の全集を全て持ってくるわけに行かず、出直しました。家でゆっくり調べましたら、ちくまの全集の三巻に収録されているらしいです。頭を冷やしてから、再度図書館に行こうと思います。
しかし安吾のラムネ氏のことなら、今現在青空文庫でも、別のサイトでも見放題です。高校の国語の教科書にも乗っているので、大体の日本人は文庫を買わないで、安吾のラムネ氏を読む事が出来ます。自分がそうしないのは、冊子で読まないと気が済まないからです。
よもや安吾の全集を端から端まで読もうとは思いませんが、気が済むまでしばらくやっていそうです。 |
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