madeingermany

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...... 2017年09月14日 の日記 ......
■ フランケンシュタイン   [ NO. 2017091401-1 ]

■高松とは何なのかなと思う時、参考にするのは何故か源氏が多いです。あれだけの登場人物がありながら、大体の男女は泣き暮らしています。

平安時代ゆえのところもあるし、悪の根源である源氏からして、「母である桐壺更衣の不在」を泣き暮らし、周囲の女性に母の面影を探し回り、未亡人や部下の妻、兄の妻、父の後妻等に手を出し続け、紫上を苦しめ殺し、また泣いています。

そんななか、源氏が配流先で作って来た娘、明石中宮を養女にし、彼女にみとってみらったのが紫上です。高松も、血縁ではないけれどキンちゃんを育て、大成したキンちゃんと最期まで一緒にいられたら幸せなのかもしれません。



■マッドサイエンティストと言えば、策士策に溺れる的な人の事なのかなと思います。技術的な面では抜きん出ていても、その技術が人々にもたらす結果まで頭が回らない場合、マッドサイエンティストなのかなと思います。

高松は自分がマッドサイエンティストと呼ばれるのを、余り好んでいない様です。高松の性格なら、自分の信条であれば公にしそうなものですが、恐らくマッドサイエンティストではないと本人は思っているのでしょう。

自分もそう思うのです。高松が技術や技巧に溺れ、目的を見失った事は一度もないと思います。ああっ女神さまっのリンドではないですが、「闘いに悦びを感じるが、悦びを得るために闘うことはない」というのに似ているだろうと思います。高松は怪物を作らないだろうと思います。



■マッドサイエンティストの始まりは、ヴィクター・フランケンシュタイン青年だそうです。錬金術に関心を示したり、少し古い科学知識にのめりこんだりする姿は、当時の普通の科学者の域なのかなと思いました。

しかし怪物を作ろうと決め、自分は因習にとらわれていないと豪語するのかのように、墓場荒らしをする姿はあれでした。昔、日本でも蘭学者が囚人の体で腑分けをした事がありますが、少なくても蘭学者同士では信条があったと思います。



ヴィクターの場合、映画等では怪物を作る実験の際、助手や協力者がいるようですが、小説では全くの単身で行います。小説であるだけに、後半、絶海の孤島で女性の怪物を作ろうとするくだりは、機材とかどうするんだと思いました。

ヴィクターは何回か、助けてもらったウォルトンにどうやって死体から怪物を作ったのか聞かれますが、詳細を語りません。劇中の問題は、どうやって怪物が生まれたか、どうして怪物は生まれたのかという事ではなくて、怪物に苦しめられるヴィクター・ヴィクターに苦しめられる怪物の苦悩の姿なので、技巧や動機は詳しい所不明です。

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