■コロコロと言えば、藤子先生を思い出します。昔たまにコロコロを開くと、大長編ドラえもんの掲載がされていたりして、気持ちがウキウキしました。コミックスでは全く切れ目を感じさせない大長編ドラえもんが、こうやって月刊誌に載るのだと感動しました。
先生の描く漫画における「子供向け」の意味と、昨今の「子供向け」は大分違うような気がします。子供が読むのだから過激に、過剰にというのは子供への不信感を感じます。
子供とはどうポージングされていても、相手が本気か本気じゃないかすぐ分かる人達だと思います。子供の立場は弱くて低いから、相手と自分の距離感、強弱、上下関係を瞬時に読みとりそうです。大人が本気故にオーバーになるのならよし、虚勢のオーバーなら、あっという間に子供に見抜かれそうです。
以下、妄想と雑感です。
・アニメと漫画について考えていた。何年か星矢で同人をしていた時、アニメと原作でキャラの性格や立場が異なる場合があったのだけれど、何事もなかった様に、サークルさんも一般参加の方も楽しんでいたと思う。
沙織さんはアニメでは、星矢達孤児にまたがって馬乗りごっこをしていたのを反省したようだが、原作では後悔なんてしなかったと思う。サガ、シュラ、カミュ、アフロ他も何となしにアニメと原作では別人なのだが、両方OKといううジャンルだったと思う。
・手塚治虫は漫画家なのに自分でアニメも作っていた事もあり、アニメは愛人、漫画が本妻と言っていたそうだが、視聴・読書して楽しむ方とすると、愛人でも本妻でも構わない。
ジャンプでも、アラレちゃんがアニメ化された時、アニメが放映されると、漫画や雑誌が売れないのではないかと言う懸念があったそうだが、アラレちゃんはコミックスでも雑誌としても、史上空前の売れ行きだったそうだ。
セーラームーンも、当時のなかよしの売れ行きは史上まれに見るものだったと言う。アニメと原作の物語が微妙に異なるので、ほたるちゃんの生死や、レイちゃんの性格、うさぎと美奈子達の関係等、小さいお友達には区別が困難だったと思う。
それはそれで、アニメにも漫画にも確固たる支持層があったと思う。テレビに定時にスイッチを入れれば見られるアニメの影響力は絶大だったと思う。今はアニメと言えば早朝か深夜だが、土日の7時前後のアニメの視聴率は高かったと思う。
・南国は土曜7時半のアニメだった。ゴールデンタイムであり、アニメの出来もよかったのでいい一年だったと思う。しかしアニメの「どこが」良かったのかと言うと、非常に説明が難しいと思う。いい所が多過ぎるのである。
物語が(アニメ放映当時は)シンプルで分かりやすかった事、一話完結だった事、ゲストキャラに異常に気合が入っていた事(別府丸とかもう二度と見られないし)、声優さんの演技が素晴らしく、安心して見られるギャグになっていた事。作画もあっさりめ、かつシャープでよかった。
アニメ=子供のものという常識があった当時、かえって目が厳しい子供達に受けた南国アニメは、相当の実力があったと思う。そのトルネードに私は名前が付けられない。セーラームーンの様に、派生的な作品群が他社等から続々出てきたわけではないし、何々の金字塔というには、ジャンル分けが難しいアニメだと思う。 |
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