madeingermany

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...... 2018年04月27日 の日記 ......
■ 雁   [ NO. 2018042701-1 ]

■妄想です。ルーザー様は極度のブラコンですが、高松を得たのち、キンちゃんにも恵まれた後、ふとマジック達にいい意味で距離を感じたとしたらいいなと思いました。やっとルーザー様に自立心めいたものが育まれたならいいなと思います。

ただしルーザー様に、無理に父親になった自覚を持たせようとしたり、「今の家族を大切に」とか誰か言ってしまうと、多分キレると思います。高松が「誰か」に言わせているのだと思ってしまったり、マジック達と心が通わなくなったのだと思ったりすると、大惨事になりそうです。



■思う所があって、中島みゆきのCDを聞きました。昔聞いていたラジオが楽しかったです。おしゃべりと歌のイメージがかなり違っていたのをよく覚えています。

作品と作家は別と言うか、作家といえども生身の人なので、余計な事は考えないで、歌に聞き惚れるのがいいなと自分は最近思います。

中島みゆきの歌は悲しかったり、寂しかったりする歌が多いですが、パワフルで、しんみりしている様で華やかだなと思いました。女性が中心の歌だからでしょうか。

(余りに幸福そうな歌は聞けないかもしれない。人並みな女の子になりたくて、ユーミンやドリカムを聞こうとしたこともあったが、どうしても理解出来ない部分があった。音楽は基本的にアニメの主題歌や、声優さんの歌うものを多く聞く。)



■鴎外の雁を読んでいます。何故、鴎外がいかにも小説家、作家と言う感じに進展していなかったのか、分かる気がします。自然主義より自我に描写が食い込んでいて、他のあらゆる主義よりも、鋭利で理知的で、書いていてしんどそうだと思いました。

鴎外は「自分に優しい」描写とかなさそうです。舞姫についても、舞姫はエリスの発狂で終幕を迎えますが、読みようによっては豊太郎がエリスを捨てた訳ではないとも読めるそうです。

豊太郎は、先にエリスを愛人にしようとしていた男と同じくらい、エリスに酷い男だったのか。はまたま彼はエリスを大切に思っていたけれど、運命に翻弄されたのか、鴎外は余りはっきり書いていません。書いていない分、鴎外の苦悩が一生のものであった事も想像出来ます。



雁も、直に鴎外的な男は出ていませんが、もし未造が鴎外の化身だったなら、相当鴎外は病んでいるなと思いました。お玉、お玉の父、妻のお常、そして自分の子供達を、悠々と不幸にしていく未造に自分を重ねるなんて、苦行としか言えません。

こんな身を切り刻むような小説は、そう何作も書けないだろうと思います。ヰタ・セクスアリスも、一番盛り上がりそうな年代については端折って書いています。幼年期、少年期における「性」についての生活は、穏やかに、客観的に書けるかもしれませんが、結婚前後、父となった時等など、そうそう心平らに書けないのではと思います。

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