madeingermany

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...... 2018年07月06日 の日記 ......
■ 敵地   [ NO. 2018070601-1 ]

■明暗の津田について考えていました。津田はいい所の全くない男です。それでも周囲の女性が津田に甲斐甲斐しいのは、津田が美男子なせいか「何かを期待させる」からでしょうか。清子も津田の洒落た部分に、津田の本質以上のものを見てしまった時期があったのだろうと思います。

そんな清子は流産後というデリケートな体で、湯河原に静養に行き、津田と鉢合わせます。とっくに津田に「期待しなくなった」清子は、小器用に津田を避けます。津田に清子からの否定的な態度は一切通じません。



挙句津田は、「吉川夫人に言われて、清子の見舞いに湯河原に来た」と平気で言います。夫人が勧めるから清子と恋人になり、夫人が言うから温泉場まで見舞いにノコノコと来る津田は最低の男です。

もし清子と結婚しても「夫人が言ったから」と家庭内で威張りちらし、夫人が絡まない話なら、「貴様が俺にあんなこと言ったからだ」と清子を責めるでしょう。津田のモデルになった男がいるかどうか分かりませんが、漱石じゃない事を祈ります。




■くどいのですが、先日何かで読んだ記事についてです。「休日は家にいるべし。リゾートや温泉と言っても知らない土地には違いなく、かえって心身が緊張し、疲労がたまる一方である」と言う内容だったと思います。

家が休まる所だなんて、書いた人は余程幸福な人なのかもしれません。自分の場合、生まれた土地で就職してしまったせいか、地元くらい、戦々恐々とした場所はありません。郊外住まいのサラリーマン家族じゃあるまいし、いつだって地産地消です。



自分の職場でさる男性が、女性職員に。「徒歩で職場に来れる距離なら、歩くべし。やせるし、気分爽快である」と言いました。一見理屈が立っているんですが、その女性職員は主婦でもあります。定時に職場を退勤しても、スーパーマーケットで食材を買い込み、一日の疲労を我慢して、調理せねばなりません。

お散歩なんてしている時間はない、退勤・買い物・調理他主婦業が待ち構えているのに何を言うか、と前述の女性職員はキッパリ反論し、近くにいた別の女性も同感だと言っていました。自分は主婦ではないですが、「家にいる面倒くささ」なら、嫌と言う程分かります。



結局出来ませんでしたが、「こんな土地出て行ってやる」と思っていたので、嫌だった中高生時代も頑張って通学しました。生まれ故郷だなんだというのは、スクールカースト最下層出身の女には、いじめっ子と毎日顔を突き合わせて過ごした憎い土地です。

「知らない土地」のどこが緊張するのでしょう。その記事には「自分の家ならよく慣れていてくつろげる。知らないホテルなどに泊まれば、周囲に何があるのか皆目分からず、疲れてしまう」とありましたが、自分の故郷なるものの方が、実は余程魔境だと思います。

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