madeingermany

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...... 2018年09月21日 の日記 ......
■ 明稜帝   [ NO. 2018092101-1 ]

■スパーク入稿直前です。色々考えすぎたのか、飼い犬の世話をしていて、うっかりミスを犯して咬まれ、一週間通院しました。やっと治りかけ、ガーゼを取る事が出来ました。

ちょっと山形の赤湯温泉に行って来ます。昔、お侍達が温泉に怪我を治しに来た時、彼等の流した血で温泉が真紅に染まったから「赤湯」という名前になったそうです。へえと名前の由来を聞いていましたが、今の自分には最適解な旅になると思います。山形新幹線のとれいゆつばさにも乗って来ます。



■明稜帝梧桐勢十郎を、一気読みしました。コミックスで全10巻です。読みやすい長さでした。以下雑感です。


・いじめられたらどうすればいいか、という話。今の時代だと、ミスフルの鈴木先生ではないが「逃げる」も立派な選択肢にある。人をいじめる様な愚かな男女に、自分のエネルギーを使う意味はないという考えもある。「人は誰しも、いつか神様の手によって死が下される日が来るのだから、わざわざ私が罪を犯してまで報復する意味はない」と思う。

明稜帝の掲載の頃は、「いじめられたら立ち向かえ」という、のび太の父親のような考えの方が主流だったのかもしれない。「いじめられるのはお前が弱いからだ」と平気で他人が他人に言う時代。先生も親もそのリクツだから、いわゆる保護者さえ「守って」くれない。



自分もその時代を生きて来た。梧桐程じゃないけれど、憎い相手の喉笛に咬み付き、相手の命が減っていく事を喜びながら、そいつの赤い血を浴びる、マンガか小説のような妄想をする。

明稜帝梧桐勢十郎への感想として、「主人公が暴力的でワンマンなのがどうも」というのがあると聞いた。確かにそうなのだが、梧桐の場合根底に「父親への不信感」があるので、彼の辞書には楽観的な「落とし所」がないのだろうと思う。「どうにかなるさ」という言葉を信じない人は、若干数いると思う。いて欲しい、私がそうだから。



・ここまで展開の無い主人公カップルもないと思う。否、もう梧桐と伊織は、結婚しているかのような安定感のあるカップルだと言うべきなのか。漱石の様に、「月がキレイですね」さえ似合う、2人だった。

梧桐くらい我の強い男が、好きな女性には骨抜きならそれはそれで面白いと思う。しかしこの作家さんの場合、男女関係のひどい所を描くとキラキラするよく分からない傾向があるので、伊織は黙っていた方がよかったのかもしれない。



ジャンプマンガ恒例の「美少女枠に男の娘」もあった。3人ゴツイ男性生徒で、4人目が「美少女」であるのは四天王のバランスがいいと思う。本気で伊織と御幸がやり合えばどちらが強いのだろうと思うが、そもそも伊織に梧桐はバトルをさせない。

多分、梧桐の女性観はとても古風なのだろうと思う。つまり、結婚したら子供が多そう。梧桐の父親との関係性は不明な所が多いけれど、自由な学生時代ならまだしも、もし伊織と結婚したら、「父親と同じ事をしている自分」に嫌気がさすかもしれない。

よく分からないが、梧桐の我の強さは父親似なのだろうと思う。自分が受けた、父からの殺意とまで言えるスパルタが、今の梧桐のメチャクチャぶりの基礎だろうと思う。梧桐、貴方は多分自由になれない。

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