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...... 2019年01月25日 の日記 ......
■ 妙子の財産   [ NO. 2019012501-1 ]

■1月大阪赤豚、1月大阪柴田亜美オンリー、おかげさまでサークル参加して来ました。

普段なら1月末には春コミのネームをし、2月一杯かけて本文の漫画を描き。3月に入って表紙等を描き・・なんて感じなのですが、今年の春コミは2月です。真冬に春コミと言う感じですが、暦の上では春でしょう。

新刊は6月に出そうと思っています。書き溜めてある小説と、新たに漫画を描くと丁度いいのかなと思います。昨年若干無理をしたきらいがあるので、そんな感じにしようと思っています。また会場でかまって下さると嬉しいです 竹淵



■細雪への雑感です。

・妙子が大活躍の中巻で、一番の話題が「父からの遺産問題」なのかなと思います。妙子が自分のもらうはずの遺産で、婦人洋服店を開きたいとか、フランスに留学に行きたいとか言い出すのが中巻です。

妙子がそんなに勉強好きなら、もっと若い時に言い出したはずだと言うのはさておき。

多分、姉妹の叔母が言うような、「こいさんの財産」は存在しないんじゃないかと思います。何分戦前の話なので、家の財産は嫡男がゴッソリもらうシステムです。嫡男は家の財産を全て管理する代わりに、家族の面倒を終身まで見ると言う義務があります。虞美人草の甲野の様に、幸子達の義兄の辰雄が、基本的には遺産を総取りしていると思われます。



妙子の財産、妙子の婚礼の準備のための金銭なんて、辰雄のさじ加減一つです。鶴子との間に子供が多い辰雄に、そんな配慮する義務はあっても、能力はないでしょう。下巻で鶴子は自分の下着が買えないらしいので、蒔岡家からドン底に近いものを感じます。

妙子がそれでも自分の財産にこだわる理由は



・辰雄と鶴子が、父の遺産を食いつぶすのは時間の問題。早目に自分のものにしておきたい。

・雪子さえさっさと結婚してくれれば、末っ子の自分にも運が向くだろうに、雪子のいかず後家ぶり(雪子の偏屈さも大きな理由だけど、家の零落ぶりに合う縁組が来てしまい、どんどん断ってしまうのだろう)

・奥畑や板倉と言う、妙子には恋人たちがいるが、何故交際しているかと言えば、妙子自身の魅力もあろうけれど、彼女が「蒔岡家のこいさん」である事も大きい

男達が期待するような「財産」がなければ、妙子の魅力は半減してしまう。男達を引き付け続けるためには、何としても家名?にふさわしいオカネが必要(奥畑あたりは、蒔岡家の零落ぶりを知っているはずなんだが)



家名?と蒔岡家の内情が全く釣り合っていない事が、全ての発端なので、既婚である鶴子、幸子、令嬢そのものの雪子は兎も角、自分のアイデンティティ的なものが「家名」にあるかもしれない妙子の咆哮が聞こえて来そうです

妙子の世間的な魅力の大半は「こいさん」であることなのかなとおもうので。

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