■中国史にはまっていたので、時々中国史ワールドに頭をひたしています。マジックと言う男について思う時、そういえば中国史なら、とんでもなく大きな権力を握っていた男が何人もあったなと思い出しました。
権力って、あれば越したことないと思うのは、弱者の見方かもしれなくて。中国史で絵に描いたような権力を握った男達は、大体同じくらい不幸な目にあっています。何をして不幸かと言うと難しいですが、仮にその男が平和裏に亡くなったとしても、劉邦の死後の様に、これまた絵に描いたような惨劇が起こりがちです。
劉邦の死後の呂后周辺の話や、玄宗と楊貴妃ではないですが、「権力者に愛される」なんて、実に怖い事なのかもしれません。マジックに愛された人がいるのなら、かなりの重圧や敵意を味わうのだろうと思います。マジックに愛されていなくとも、関係者である事そのものが危険極まりないです。
マジックが愛したのがシンタローでよかったというか。世界中で「マジックは悪くない」と本気で思っていそうなのが、シンタローただ一人のような気がすると言うか。コタの見続けた赤い悪魔の恐ろしさを、シンタローは永遠に(本当の意味では)知らないままなのかもしれません。
(マジックはシンタローに「怖い顔」くらいはすると思うけれど、結局「シンちゃんに嫌われちゃう」のがイヤな人なので甘い)
■以前非常に「困った」相手に出くわした時。仕事の事もあるし、周囲にヘルプを求めても状況が変わらず、かえってこじれて、頭痛がしてきた時。
「この人も、家に帰れば家族がいる」と、どこかで聞いたようなフレーズで自分をなだめようとしました。竹淵にも生活がありますし、その人にも養わねばならない家族がいるのだと思い、自分の頭痛をなだめようとしました。
しかし。竹淵には(イメージで言うと)、竹刀で無駄に追い回す様な事をしておいて、家に帰れば、家族には優しく振る舞うのだとしたら。逆に新しい怒りが込み上げてきました。竹淵をボコボコにしておいて、出来た余剰で「ご家族」に奉仕しているのなら、その人の家族ごと憎く思えて来ました。
「この人とは、今は物理的に距離を置く事は不可能だけど、精神的には箱根の向こうでいよう」と思う事にして、その場をやり過ごしました。最早生活だの仕事だのより、自分の体調そのものが怪しくなっていました。 |
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