madeingermany

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...... 2019年04月14日 の日記 ......
■ 偉人   [ NO. 2019041401-1 ]

■以前、ビッグサイトのイベントで「プロの編集者に自分の同人誌を見てもらおう」というのに行って来た事があります。優しさか漫画については言葉少なかったですが、文章についてはいくつかコメントをもらいました。

「漱石や谷崎の文章に似ている」と言われ一瞬喜んだのですが、「だから読んでもらえるとは言えない」と言われ若干混乱しました。「いい意味で他のサークルさんのいい所を学んで勉強しましょう」との事でした。

少しは改善出来ていたらと思います。ただし、漱石や谷崎の文章はやはりドキドキします。「あり得ない事を、あたかも見知っている様に書く」胡散臭さが好きです。こころの私と先生の出会いとか、春琴抄の全部とか。「おいウソだろ」と言わせない強引で欲深な文章だと思います。


■わ鉄に乗って来ました。本数の少ない路線なので下車しての観光は限られてきますが、神戸駅など、通過するだけでも楽しい駅もあります。

また5月に泊りがけでこの方面に出かけようと思います。富弘美術館も数十年ぶりに行きたいですし、桐生市内も見たい所が多いです。



■中学の時の「尊敬する人」は土方歳三でした。るろ剣等で新選組を知り、燃えまくっていました。「高校の入学試験の面接で、尊敬する人を聞かれて、土方さんと答える」のが小さい夢でした。

土方歳三に対し、今は尊敬すると言うより、とても「カッコイイ」と思う感じです。函館に向かう悲壮感とか、昔はドキドキしていましたが、「函館で敵前逃亡する自軍の兵が出たら、士道不覚悟で斬り殺していた」というのを聞き、ああそうするだろうなと思いました。

そんなこんながあっても、函館や会津で新選組関連のものを見るのは今でも大好きです。

さて。

スゴイ「女の人」が知りたいと思い、漱石門下の野上の妻、野上弥生子の評伝を読んでみました。鏡子さん関連の本を読んでいても、手厳しく漱石周辺を見ていた女性の様なので覚悟はしていました。

思えば何をして「スゴイ」女の人なのかは、ハッキリ言えないだろうと思います。私は自分の母や妹をスゴイと思いますが、別に妹達の全集だの評伝などは存在しません。



まあ野上弥生子は、スゴイ女性なんだろうと軽く思っていた自分が甘かったと言うか。漱石の弟子の奥さんなんだとは聞いていましたが、同じ漱石の弟子の中勘助に結婚後もデレデレだとか、そもそも野上を愛しての結婚ではなく、「都心に残ってインテリな暮らしがしたい」だけの政略結婚だったとか。他多数。

当時なのでどんな理由の結婚もあり得ますが、あまりに野上が可哀想になったのが、評伝冒頭の感想です。それから野上弥生子の人生を読むにつれ、言葉を失いました。氷菓のえるじゃないですが、「自分はおセンチなだけで無傷」「周囲は死屍累々」なタイプだなあと。



偉大な女性だった事はまさか自分も否定しませんが、カネとオトコに恵まれた人生だったんだなと思うにつれ、下手に「尊敬」とかしたら身がもたないと思いました。

全く一般大衆と異なる次元に生きていた人なので、絶対に真似してはいけない人です。(群馬県民の田舎っぽさなんて、確実に見下されて門前払されそう)

なら壮絶すぎる林芙美子の人生は?とか、迷路にはまって考えないまでも。例えば「漱石を尊敬します」とかは、「私は四季のうちで春が一番好きです」「パンとご飯ならパンが好きです」くらいの無責任な言葉でいいんじゃないかなと思います。何も考えないで、こころとか読んでいるのが好きです。

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