■響け!を、見ていて。響け!とは関係ないのですが、自分が今までつまづいた人間関係の中に、大体楽器が登場していました。楽器や音楽を愛好する膨大な人口を思えば自然な事です。
いじめてくれた同級生の家に、ピッカピカのピアノがあったりとか。ポップスに興味が持てなくて、クラスでハブになったりとか。どう練習しても合奏の曲が出来なくて、クラスで吊し上げにあたりとか。そんな悲惨な人生の場面には、いつも楽器がありました。嫌いな父の趣味の一つもギターでした。
楽器に罪はないし、グランロデオの飯塚さんの曲は好きです。京アニの描く世界は余りに美しくて、「いやこんな美少女に不幸や苦しみなんて起こりえない」とか思ってしまうけど。なんかこう、音楽や楽器にゾワッとしない人生を歩みたいです。
■昨日、日誌を書いた記憶はあるのですが、保存していなかったのか、そもそも本当は書いていなかったのか覚えていません。多分、ドストエフスキーの白痴について書いたのかなと思います。
白痴全4巻のうち、3巻まで読みました。公爵とナスターシャの関係だけにしぼれば、多分一冊未満の記述になるだろうと思います。3巻のクライマックス、ナスターシャからアグラーヤへの手紙を読みました。
あの婉曲な内容で、アグラーヤと公爵の結婚をナスターシャが、望んでいると読み取らないとならないんだろうと思います。ナスターシャ自身は、結婚と言うものに全く理想や安堵を見出していない女性なのに、ケッコンケッコン言う彼女はなんか不自然です。
ナスターシャと同じくらい、公爵もケッコンケッコン言わない男です。英文学なら、どの男女も結婚に突き進みそうなものです。ロシアの政情不安定のせいなのでしょうか。それからの代助はそんなふうに思っていた様ですが、ナスターシャの苛立ちは根っこが別の様な気もします。
(でも英文学で、「身寄りのない美少女にセクハラ三昧」な男は見かけた事がない気がする。読んだ冊数が乏しいのか、英国の作家の自国を信じる態度が固い気がする。既出の小説で見かけるか見かけないかだけで、ナスターシャの様な薄幸の女性は、英国にもいたかのかもしれない)
自分の読んでいる本の翻訳者は、「ナスターシャは処女」と言い切っています。単に、不幸ぶっているだけだと。他の研究者や愛好者は、彼女の錯乱ぶりを、純潔を失っているからととらえてい方が多そうです。(フツウのケッコンが出来ない身だとの自覚のため)
私はロシア文学は分かりませんが。アグラーヤの家族がナスターシャを嫌ったりする所を読むと、売春業をしているのかなと勝手に思っています。生活の水の手も必要でしょうし。ナスターシャは自分の境遇を嘆いているのに、公爵が精神論をぶち、彼女に清らかだの天使だの言い出すから、白痴はややこしいのだと思います。 |
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