■家族の問題は尽きないと思うのですが。大体の「ずっと前からこうだった」的なものは、新しいものであることが多いです。学校の運動会とか、二宮金次郎の像とか、よく調べると「古い」とは言い難いものも多いそうです。
そんな流れからではないですが、ふと図書館で見つけた、「摂関家の養女たち」という分厚い本を読んでいます。親しい人達でいうと源氏と玉鬘、紫の上と明石中宮、などです。親子関係、家族のありかたというのは、びっくりするくらい定型がないものなのかもと思います。
蜻蛉日記が好きで、高校の頃よく読んでいました。すごい美女で気も強く、和歌も上手い彼女がなぜこんなに悩んでいるのだろうと思いました。夫である兼家はいつも政治か他の女性に夢中です。道長の上の世代の事なので興味は尽きませんが、彼女が特に兼家と一緒というわけではなく、自分の養女を迎えていたことを思い出します。
夫婦!!家庭!!結婚!!男尊女卑!!専業主婦!!、他そういうスローガンが、いかに作為的で目新しいものかと思います。道綱母は確か今でいう和裁、染め物などでも収入があって、兼家とは生計が別だったと思います。
■カラマーゾフの兄弟を読んでいます。まだ序盤です。三兄弟が徐々に集まってきました。ドストエフスキーなので、お金の話題は漱石のように尽きません。長老とお金の問題という、バランスのよくない取り合わせが面白そうです。
今読んでいるのは、少し前に読んだ罪と罰を訳した方と同じ方が訳しているものです。何となく、同じ語調だなと思います。解説も同じ方なので、テンポが同じで助かります。たまに、解説と本編がガラッと変わる本があるなと思います。 |
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