■カラマーゾフの兄弟を読んでいます。長兄ミーチャがとうとう捕まりました。彼の言う通りだと、ミーチャは下男をケガさせただけです。他、婚約者への仕打ち等許されないことはありますが、今回は冤罪です。
結局、フョードルを正当に罰するものはなかったんだなと思います。女性を苦しめ、金を奪い、子供達を捨てた事について、誰も彼を罰しません。ミーチャ達でさえ、そこまでは出来ません。殺人は重い罪になるからです。
ミーチャの夢に出てきた哀れな母子は、小さい頃のミーチャとその母のイメージなのだろうと思います。なぜこんなに辛いのか?とミーチャは何度も問いかけますが、納得できる返事はありません。
豪遊だのしないで、真面目に生きればいいじゃないとミーチャにほんの少し思ってしまいますが、その真面目さというものの本当の「有難み」を彼は知りません。
もっと早く、フョードルは家庭なんか作る前に死ねばよかったと思います。フョードルが父親でなかったらただの明るいお兄ちゃんだったかもしれないミーチャ、そしてミーチャのお母さん。どこを向いても悲しみだけです。
■国鉄のJRへの移行について、失敗だ!という声をいまだに聞くのですが。国鉄末期のありえない状態を思うと、あのままいったら日本の鉄道自体、ペシャンコになっていたと思います。
まず
国鉄末期、まだ新幹線もマイカーの普及もなく、大体の人は在来で移動していた時代。滅茶苦茶利用されるのに、一向に稼げなかったそうです。財政は破綻目前だったらしいです。
人が利用するのに、国鉄は稼げなかったそうです。運賃が国会を通さないと変えられないそうで、「値上げ」なんか主張すれば大反対が起きて、とても不可能だったそうです。使われるのに稼げない、民営化になって初めて理想に近い運賃になったとか。
つまり
国鉄を「よかった」という世代の人が、鉄道というサービスにしっかり対価を払っていたら、国鉄も末期を迎えることはなかったと思います。乗るけど、激安でないとイヤという声に従うしかなかった国鉄がかわいそうに思えます。
今の三セクの料金は安くないですが、つまりは適正に近いんだろうと思います。宮脇氏の頃の国鉄の、こわいくらいの激安なこと。
あと
なんというか、日本の鉄道は私鉄ありきです。グンマを走る路線も、日本鉄道が生んで育てたものがあります。国!!なんてのが鉄道を走らせたなんて、思いません。日本鉄道なんて言う、雄大な名前を冠した会社が、グンマに路線を敷いてくれた事実が、私はとても好きです。
(ほかにも、地元有志の頑張りで、他地方の本線に負けないような素晴らしい路線が出来た歴史がある。鉄道=お国ではない) |
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