madeingermany

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...... 2020年02月12日 の日記 ......
■ 家   [ NO. 2020021201-1 ]

■ゾラの本ではないですが、後味のよくない本があります。ボヴァリー夫人も写実主義の始まりと呼ばれるだけあって、二度は読めなそうな陰惨さです。

一回読んでおきたくて。でも何日かにわたって読むとダメージをくらいそうなので、先日一気に読みました。エロいとの指摘が当時からあったそうですが、意外と情事らしい情事の描写は大人しく、むしろエンマの心身の描写全てが過酷で壮絶でした。



日本の小説なら、女性が服毒自殺を図った場合、キレイにさらっと書くんじゃないかと思います。ボヴァリー夫人エンマ、彼女はそこまで悪いことしたのかというくらい、辛い死に方です。

彼女はとっさにヒ素を手ですくって飲んだのでしょうが。危険性は想像できても、どれくらい苦しむのかは想像できなかったのかなと思います。彼女の服毒は、彼女が豪華な生活に憧れたり、存在しえない理想の男性を夢見たりしていたのと、似ています。

それにしても。男にどんだけ彼女は貢いだんだろうと思います。彼女の思う、リッチでドラマチックな生活を少しでも実現したくて、男たちと散財したのでしょうが、全く報われません。破産する前に「本当にこれでいいのかな」と彼女に考えてほしかったような。



■よくわからないのですが。自分の家って、諸葛瑾お兄様のところだなと思いました。当時(漢末)の諸葛家の本家は、呉の建業のお兄様のところです。自分が成都にいようとも、五丈原にいようとも、帰るところはお兄様の場所なんだろうと思います。

メンタルの話です。オタクなだけじゃこの先困るだろうと思って、あれこれ漱石の書く脇役キャラの様に、実際的な事をしようと目論んでいましたが、疲れるとメンタルだけ諸葛家のお兄様のところにあります。



お兄様の家は私の家ですが。

お兄様が他界した後は、大虐殺が待っています。もともと諸葛家は、漢末の混乱を避けて呉へ南下したので、呉では新顔です。絶妙なバランスでお兄様が生き抜いているのを、陳先生の小説で読んで、「頭いい人は違う」と思いました。

もし自分が今取り組んでいるあれこれに疲れ果てて、もう何もできないよと思ったら。喜んで「あ、暇になった」と三国志をむさぼり読もうと思います。

本って、ある程度年を取った後の方が面白く読めると言います。もう少し年を取って、もう一度お兄様に出会えたら幸せです。

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