 ■カラマーゾフの兄弟を読み終えました。終盤、前半や中盤のとかく進まないお話をイメージしていたら、ミーチャの裁判があっけなく終わった気がします。
このお話は父殺しの話だというのなら。スメルジャコフのフョードル殺害こそハイライトとなりそうですが、彼がなぜフョードルを殺したのかは曖昧です。自分こそ、三兄弟に代わって悪を討つのだと決意したにしては、フョードルが亡くなったことのメリットが足りません。
カラ兄は、普通の意味での推理小説ではないなと思います。殺人がメインなら、もう少し登場人物をえぐるでしょう。カラ兄の場合は人物一人一人になって、人物の人数だけ読み直さないと、分からないことが多そうです。
ボンヤリしているのは、アレクセイの周辺です。彼はフョードルを憎んでいる、殺したいという衝動をあまり覚えていないようです。そりゃ覚えない方がいいし、修道院にいた彼ならそうでしょうが、フョードルの息子達、ミーチャ、イワン、スメルジャコフとほとんどが父に相当の害意を覚えています。
アレクセイはボンヤリしているように見えて、今後一人で父の財産を相続できる立場です。ダメな父親は死に、うるさい女性達は去り、金と自由を得たアレクセイこそ、この殺人事件で得をする男です。そういう人が、「犯人」なんだよとホームズか誰かが、言っていた気がしないでもないです。
■気のせいかもしれませんが。電車などでゴホンとする人は、大体男性のような気がします。中年以上の。マスクしないで、ハンカチも手も当てないで。
何の理由があって、と思います。女性はただでさえ、控えめなしぐさを求められるのに、男性は下品であればあるほど、「立派」とされるとでも。
■普段あまりテレビを見ません。情報は主に新聞からです。グンマの新聞なので、ローカルなニュースがほとんどです。たまに洗濯物を干しながらテレビなどが目に入ると、情報量の多さに混乱します。
バラエティもそうですが、ニュースもドキュメンタリー風のものも、本来の情報量と尺があってない気がします。ニュースは同じようなことを一斉にいろんな局で流すから、肝心なことは報道されず。
ニュースも最新のものを優先するから、「そういえばあの事件や問題はどうなったんだろう」と思っても何も教えず。ドキュメンタリーに至っては、「そういうお話なのだろう」と思います。芸能人のコメント等も、「よく知らない男の言う事を何故素直に聞かねばならないのか」と思います。
そういうのをひっくるめてのテレビなのでしょうが。自分は好きではありません。好きだったアニメも、もう深夜とかに放送されるので見ようがありません。
だども、家人はテレビとゴシップと「お友達の意見」が大好きで、私が職場で仕入れてきた兎も角も「見識者の意見」なんか聞きません。今ほどテレビを憎んだこともありません。感染症より、その報道と報道からの影響で疲弊して体調がおかしくなる気がします。 |
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