■ドストの悪霊を読んでいます。読む前は長い〜と思うのに、読みだすと「あの人はどうなる?どうなった?」といくらでも読めます。(ワルワーラ夫人とか、本当にどうなるんだろう)
■ドストの悪霊を読んでいます。リーザが撲殺されました。興奮状態のなかに、リーザみたいな立場のお嬢さんが行けばどうなるか。リーザは分かって殺人現場まで出て行ったように書いてあります。
うまくいけば死ねるけど、死ねなかったら看護婦になるといって彼女は出て行きました。今なら看護婦さんの地位・収入は「いい」という定評だと思いますが、当時の女性達の認識で言うと、あんまりいい感じはしません。
ダーシャは看護婦みたいなものだと書かれていたと思いますが、ダーシャはなんだかんだ言って裕福な女性です。兄貴が〜、スタヴローギンと性的関係が〜、元の身分は〜と苦悩は多いでしょうが。
リーザも、何の不自由のないお嬢さんなのに死へ転げ落ちています。リーザの場合、スタヴローギンと親しくなった時点で自分の落下を感じていたようです。スタヴローギンが既婚者だからという明らかな「不幸」はありますが、なんかこう恋愛が楽しくなさそうなのがドストなのかなと
罪と罰の妹夫妻も、本人達が幸せそうだからいいですが、兄が殺人者で服役中って結構ハードじゃないかと思います。
シャートフの奥さんが出産したところまで読みました。シャートフはダーシャの兄なので、覚えやすい人の一人でした。スタヴローギンは妹と義兄弟の関係にいるのに、性的関係をもって、妹を縛り付けているのだから、殴りたくもなるだろうと思います。
ダーシャ、マリア、マリー、リーザ、マトリョーシャ他と、スタヴローギンと関係している女性達がズラズラと出てきます。もう不幸合戦というか、救いはどこにもありません。マリー、イワン、シャートフは亡くなるらしいと前聞いたので、マリーの帰還と出産で、別人みたいに明るくなっているシャートフがかわいそうです。
なんでここまで死が多い小説なのかというと。聖書の中の、悪霊と豚の一節がテーマだからと言います。妙に終始一貫しているのがドストの小説の怖い所です。人物に情が移った、とかなさそうです。 |
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