madeingermany

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...... 2020年08月09日 の日記 ......
■ 落語   [ NO. 2020080901-1 ]

■田亀源五郎先生の、弟の夫が図書館にあったので読んでみました。タイトルにひかれました。先生本来の作風はもっと激しいものだそうで、公式サイトにもアテンションがあり、自分はそちらは見ませんでした。

主人公の離婚の原因がなんとなくわかる話でした。多分、「お前は女だ 妻だ」「俺は男だ 夫なんだ」というのがダイスキな人なんだろうと思います。そういう男性が大変多い気がするので、本人も分からずじまいだったような。



弟さんカップルは、両方が両方のハズバンドという考えであったそうです。具体的に弟さんカップルのカナダでの話は少なめですが、温かだったんだろうと思います。(私作る人、俺食べる人的なノリはなかったと思う。素晴らしい)

全然関係ないですが。日本語のあやで、高松がルーザー様やキンちゃんを「私の主人」と呼べるのがなんか好きです。正確には高松の雇用主はマジックかシンタローなんですが。変なところで生真面目な高松には、いい言葉になると思います。



■落語心中の作画が、中嶋敦子さんだと昨日知りました。中嶋さんと言えば、セクシーキュートな美少女たちという印象ですが、落語心中に美少女は少ないです。

ふと若い頃の八雲師匠をみて、完全に腑に落ちた気がしました。シンプルで古典的なマンガの絵に忠実でありながら、漂う色香があります。


■石田さんが八雲をされる、落語心中のアニメを見ています。コミックスも長すぎず、短か過ぎずの分量で、アニメに丁度収まるといいなと思います。

いよいよみよ吉が出てきました。冒頭で女性キャラと言うと、お栄さん、小夏、三味線を弾いてくれるご婦人たちくらいでしたが、みよ吉は違います。一人であらゆる女性らしさをガッツリ表して、落語心中の世界を去っていきます。

みよ吉について。見当違いの事も書くかもしれません。


・アニメ等で、芸者の女性でレギュラーというと、はいからさんが通るの吉次さんを思い出す。美しく聡明で気持ちのいい女性だけど、自分の知っていた「普通の女性」とは違っていた。

グンマの温泉街にも芸者さんがいた。あくまで芸事を人様に見せてお金を稼ぐ人達なのだが、世間においてメインのグループかというと、多分違ったのかもしれない。



細雪でも、奥畑が「芸者に子供を産ませた」と妙子が嘆き悲しむ場面がある。落語心中でも、何故八雲師匠があくまで落語を含む芸事の世界にずっといるのかというと、やっぱり生まれがあるのかもしれない。

夫婦善哉の蝶子も大体このグループに入る女性だろうと思う。康成の駒子も、遠方に「旦那」がいると言う。いわゆる女性と言うと先代八雲の奥さんや、モブの女性達の方が世間的にはメインのグループだと思う。みよ吉の立ち位置はとても難しい。




漫画でサラッと読むには、そうそうと思える展開でも、アニメになるとどうかという事もあると思える。古めの時代設定と言う時点で、女性の人身売買が「普通」なのはあり得る事だから。

みよ吉が破天荒なのは彼女の性格のためではなく、大体境遇のためと言っていいのかもしれない。ただしそういう女性の書き方をしてしまうと、自然主義の小説みたいになってしまって、せっかくの女性がマンガを描いているのに惜しい。

みよ吉が満州に行っていたという時点で、日本屈指の苦労をした人たちの一人なのは明らかだと思う。そういうこまごましたことを忘れてアニメ・漫画を楽しんでもいいけれど、なんか複雑。与太郎が「行くところがない」と言っていたのは、嘘じゃないんだろうと思う。

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