■ルパンシリーズについて。どうもいつもと違うかも思ってしまう回に出会うと、特に次元がなんか違うなあと思ってしまった時。何故か次元がお手洗い中の絵が出てくる気がします。
パート4の酔った次元が廊下で粗相しかけた時、カキにあたったとかで下痢な時。物語としては変じゃないのに、カリ城で貨物列車の通過を待ちながら、立ちションする次元の後ろ姿を思い出しました。
次元なんだから、もう少しクールにならないかと思いつつ。クールなのはあくまでセカンドな次元であって、こういう次元も次元なのだと三秒後くらいに思います。ルパンのトイレシーンは気にならないのに、次元の場合は何故ここで?と一回思ってしまいます。
(人間、排泄の時はどうしてもリラックスするため、きざでクールな次元さんを丸く描きたいと、そうなるんだろうか パート5でトイレが詰まった話には感じない違和感 あれはトイレという必需品の危機だったので、次元の用心深さがうかがえた)
■エミリーを読み終えました。「なぜモンゴメリはカナダを舞台にした小説を多く書いたのか?」「モンゴメリの素顔とは?」等、結構踏み込んだテーマが多かった気がします。
ただし、「文学少女へのエール☆」「みんなガンバレ☆」的なノリはありません。ひたすらエミリーと言う女の子の内面等を、四方八方から書いていく、あくまでエミリー一人のお話です。
エミリーを読みにくくしているのは、マレー家という考えなのだろうと思います。当時、未婚女性がとかくバカにされていた時代、エリザベスとローラが軽侮されない理由の一つにマレー家と言うのがあります。
昔、カナダに移民してきた古い一家がもとです。マレー家の誇り、マレー家の振る舞い、等第一巻から延々語られます。貴族や王室のないカナダで名門とは?と理解が難しいですが、大袈裟にいうとアメリカのヒルトン、クリントン、トランプ、等の「お家」みたいなものだろうと思います。
日本の名門?だと、皇族との接点がまず最初にありそうですが、カナダに皇室はありません。その代り、ある「家庭」が注目され、エミリーの周囲ではマレー家がダントツと言う事でしょう。
あしながおじさんで、名門の生まれを誇るジュリアという女の子がいて。孤児生まれのジュディが心ひそかに笑う場面があります。アンも、さほど生まれについてはきつく書かれませんが、エミリーの世界では生まれが全てです。個人の努力なんか、まず認めません。
未婚のビジネスウーマンを小馬鹿にしたり。エミリーが何かと「マレー家の誇り」を露骨にする場面は、あまりよく思えませんでした。未婚と言うとエリザベスもそうですが、彼女の場合マレー家の家長であり、農場の経営者、つまり社長なので、そうそう周囲からバカにもされません。
不美人で未婚、ビジネスウーマンといえども要はサラリーマンのジャネットへの評価が痛々しいです。そんなに自営業が偉いかと思いました。
そしてエミリーは多分、結婚後は書かないでしょう。きつい性格の女性なので、使用人に家事を任せながら執筆なんて出来ないでしょうし。結局はいつものハッピーエンドなのに、なんて攻撃的な小説だったのか。 |
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