■歌丸師匠の牡丹灯籠を聞いています。笑点で見ている時師匠の演じる「女性」に好感を覚えていました。
過去、落語スキ!!と思ってCDなどにあれこれ(師匠ではない)手を伸ばしても、時代のせいなのか、女をバカにしているように聞こえるものが多く、ウッとなりました。師匠ならそんなことあるまいと思って選びました。
■久々にドストを読みました。ドストと言うと罪と罰、カラ兄、悪霊、白痴で四大長編と言うそうで、プラス未成年だと聞きます。亀山先生訳の未成年はまだ出版されていないようです。
今回読んだのは賭博者でした。一日で読める長さ、内容もカラ兄のような複雑な時間の流れではないので、読みやすかったです。ただし。
・内容がとことん破滅的。マンガ的とも言えるが、世のマンガの方がまだ救いがある気がする。ブラックな藤子マンガ的とも言えるけど、藤子先生=マンガ=キャラでないのが明らかな分、ドストの書く破滅性は手に取るような怖さ 読んでいて疲れる
カラ兄の様なBLめいたところも 悪霊の様な滑稽さも 白痴の純粋さも 罪と罰のソーニャ的な存在も
賭博者にはありません。おばあちゃんがパッと温泉地に来て、金持ちで生き生きしたおばあちゃんなので、展開をグッと監督するかと思いきや、おばあちゃん自ら破滅していく姿を読むと、ゾッとしました
主人公のアレクセイの崩壊ぶりも、ちょっとした怪談よりずっと怖いかもしれません。一気に読むからああと思えますが、これ以上話が長かったら、あまりにダーク、ブラックで読めません 内容は調子のいい時のドストらしい饒舌味があります
アレクセイの、金=人格の様な言いぶりに、納得してしまう自分がいます。パタリロで「金のある奴がえらい」というコマがあってぎょっとした事を思いだします。
金でも学歴でも職歴でもいい、=人格となるものがあるのなら、どんなにいいだろうと思いながら。仮にあったとしても、=人格だと言い切る事に恐怖を覚えます。名刺代わりにはなると思いますが。
それにしても
日本を活性化するために、カジノを作ろうという動きがありましたが。賭博者を読んでもなお、そう思える人がいるなら「分からん」と思います。
アレクセイの心身の崩壊ぶりが、他のドストより短絡的でダイレクトですさまじいです。他のドストだと、神や道徳、救済と言うワードが出て来たでしょう。アレクセイはただの依存症に思えます。治療が必要な感じの。 |
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