madeingermany

[PREV] [NEXT]
...... 2020年09月21日 の日記 ......
■ ドスト   [ NO. 2020092101-1 ]

■歌丸師匠の牡丹灯籠を聞いています。笑点で見ている時師匠の演じる「女性」に好感を覚えていました。

過去、落語スキ!!と思ってCDなどにあれこれ(師匠ではない)手を伸ばしても、時代のせいなのか、女をバカにしているように聞こえるものが多く、ウッとなりました。師匠ならそんなことあるまいと思って選びました。



■久々にドストを読みました。ドストと言うと罪と罰、カラ兄、悪霊、白痴で四大長編と言うそうで、プラス未成年だと聞きます。亀山先生訳の未成年はまだ出版されていないようです。

今回読んだのは賭博者でした。一日で読める長さ、内容もカラ兄のような複雑な時間の流れではないので、読みやすかったです。ただし。



・内容がとことん破滅的。マンガ的とも言えるが、世のマンガの方がまだ救いがある気がする。ブラックな藤子マンガ的とも言えるけど、藤子先生=マンガ=キャラでないのが明らかな分、ドストの書く破滅性は手に取るような怖さ 読んでいて疲れる

カラ兄の様なBLめいたところも
悪霊の様な滑稽さも
白痴の純粋さも
罪と罰のソーニャ的な存在も




賭博者にはありません。おばあちゃんがパッと温泉地に来て、金持ちで生き生きしたおばあちゃんなので、展開をグッと監督するかと思いきや、おばあちゃん自ら破滅していく姿を読むと、ゾッとしました

主人公のアレクセイの崩壊ぶりも、ちょっとした怪談よりずっと怖いかもしれません。一気に読むからああと思えますが、これ以上話が長かったら、あまりにダーク、ブラックで読めません 内容は調子のいい時のドストらしい饒舌味があります



アレクセイの、金=人格の様な言いぶりに、納得してしまう自分がいます。パタリロで「金のある奴がえらい」というコマがあってぎょっとした事を思いだします。

金でも学歴でも職歴でもいい、=人格となるものがあるのなら、どんなにいいだろうと思いながら。仮にあったとしても、=人格だと言い切る事に恐怖を覚えます。名刺代わりにはなると思いますが。

それにしても

日本を活性化するために、カジノを作ろうという動きがありましたが。賭博者を読んでもなお、そう思える人がいるなら「分からん」と思います。

アレクセイの心身の崩壊ぶりが、他のドストより短絡的でダイレクトですさまじいです。他のドストだと、神や道徳、救済と言うワードが出て来たでしょう。アレクセイはただの依存症に思えます。治療が必要な感じの。

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: