■ルブランのルパンを読んでいるのですが。一冊一冊はいいのですが、全体としてみると、やっぱりルパンは女好き・贅沢好き・目立つの大好きな、犯罪者だなと思います。義賊、侠賊と言われることもありますが、確かに一冊一冊はそうなんだけどと思います。
「僕には君しかいない」「君との恋以外は、むなしいものだった」「君が僕の人生を始めさせてくれるんだ」など、惜しみなく各巻のヒロインたちにルパンは叫びます。あんた、そのセリフ別の巻の女の子にも言ったねえと、続けて読むと思います。
■若い頃、職場で嫌な事があった時。当時父にウッカリ「嫌な目に遭って辛かった」と言ったものだから、「お前は本なんか読んでいる癖に、そんな事にも対応できないのか」と言われ、以来父と口を利いていません。
自分の好きな本たちは。あくまで自分専用の逃げ場所、冬眠場所、ベッド、抱き枕みたいなものであって、あんまり実戦的ではありません。ただし、戦いに疲れた時、身を一緒に横たえる事が出来ます。
なんで大人になっても、そんなに本を読むのと言われたら。多分、「自分の寝る布団を干している、そして一緒に寝る」のと同じなんだと思います。性的な意味じゃないんだよと言うニュアンスが、たぶん誰にも伝わらないから、誰にも言いません。
何を言っても「でも結婚したいんでしょ」「男が欲しいんでしょ」「結婚して子供産んで、アタシみたいな人生が羨ましくて死にたいでしょ、竹淵さん」と言う人が結構多い環境にいました。
■よく分からないのですが。
家族であり、一番自分を思っていてくれていると信じていた高松が、あっさり本当の子供(キンちゃん)のために死のうとしていたことを知ったグンマ様。
衝撃というか、可愛く嫌味を言うくらいはあるでしょうが、根本的には高松をかなり早い頃から信じていなかったのではと思います。別に高松が冷たいとか、不真面目という事ではなく、単純に人間としての「ブレ」があると言うだけで。
いつも公の場で自分にニコニコしてくれる人が、別に休日までニコニコしてれるはずもなし。学校の先生に、休みの日まで何か頼ろうとしたり、プライベートなことまで聞いてもらおうとすれば、そんなにニコニコしてくれないのは理の当然で。
グンマが幸いなのは、24歳のその日までは大事に大事に高松からされていた事だろうと思います。
高松贔屓に考えれば、高松にとってキンちゃんはいわば第二子のようなものであって。グンマ様には、遅れて来た弟でも出来たように、キンちゃんに接してほしいのでしょうが。
それは昔のジャンザビ、マジジャン等のトルネードを知っている高松だからの、疲労、絶望、諦め、立ち直りなどを経た思いであって。24歳までお嬢様生活だったグンマ様の知らない事です。
グンマはキンちゃんの件で、やっと高松離れが出来たと言うか。本来の愛の一族らしい薄情さが、徐々に身についてくるのでしょう。(本来青の一族は、お貴族様の様に、他人に冷たい人達) |
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