■あくまで夢なのですが。
コロナ禍後の自分の夢を全部踏破する事を考えると。最盛期の宮脇氏みたいな人生になるんだなと思いました。宮脇氏の場合、途中まで出版社の重鎮として働いてた分がありますが。
平日に激務、週末の終業後に夜行で遠方に行って。そのままスーパー乗り鉄ライフだったそうです。そもそも今は夜行がほぼありません。ましてグンマの鉄道の終電は早いです。都内暮らし&夜行の多い時代ゆえのハイパー乗り鉄ライフだったんだろうと思います。
ただ
今の日本の場合、在来乗り鉄も大胆に新幹線を利用すると一気に範囲が広がります。地方の未踏路線を求めて、超高額な東北新幹線の常連になるという、JR東への忠誠心の見せ所みたいな旅になりますが。
■過去、細雪を何回も読んだのですが。今回は何故か、雪子の特別扱いが気になるようになりました。
鶴子夫妻が東京に引っ越した時。雪子も連れて行かれます。小さい家に、ゴチャゴチャと住む不愉快さ、気の合わない義兄との暮らし、生活のつましさなど、雪子の不満の描写があります。
(そう言えば奥畑がもうお金持ちじゃない事に一番先に言及したのは雪子だった。板倉が蒔岡家の金を狙っているのではないかと言い出したのも、雪子だった。雪子=金の動きに敏感)
鶴子夫妻の上京の話。全ては雪子ちゃんがかわいそう、という調子で語られます。そんなに狭い家がイヤなら、田舎の広い屋敷へお嫁に行くことも出来たはずです。雪子は
・都会暮らしがしたい ・お金持ちと結婚したい ・幸子達と結婚後も遊んでいたい ・フランス語や英語の出来る男でないとイヤ ・学歴のない男はイヤ ・公務員もサラリーマンもイヤ ・こっちの気分を言わなくても察する男でないとイヤ
等、細雪を「そういうもの」と思って読まないと、結構ウッと来る主張をしています。華族との結婚もイヤ、お金持ちでもイヤ、性格のいい男でもイヤと、イヤイヤ言い続けて細雪は幕を下ろします。
上巻と下巻は、あまりに雰囲気が違います。雪子はなんでも思い通りする女と言われる上巻と、イヤイヤ言いながら下痢をする雪子は別人の様です。
そういえば雪子が体調不良になるって、細雪ではありませんでした。細くてかよわく見えて、実は風邪もひかない女なのが雪子でした。文句は口に出すし態度に出すし、元気に見えて意外と病気や怪我の多そうな妙子と対称的なキャラだったはずです。
ああ細雪が終わるんだなと下巻を読むと思います。中巻がさっぱり楽しめて一番好きかもしれません。鶴子たちの「雪子ちゃんに嫌われたくない」という、あまりに妙子と扱いの違う態度も見納めなのだと、雪子の上京する描写を読むと思えてきます。 |
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