■チャタレイ夫人の恋人完訳を読んでいます。裁判になった個所と言うのは、今では普通過ぎて読んでも分からないそうです。荷風のもそんな感じです、駒代が着物を脱ぐシーン。
(つまり年齢制限ありの同人小説の方が激しいということになる。伏字のある同人小説は読んだことがない。昔の商業アンソロは平気で、書店等でベッドシーンありの漫画を中学生に売っていたが)
が、当時のお役所がどうやって膨大な卑猥とされる部分を指摘したのかと。やっぱり一文一文読んで指摘したのでしょうか。鴎外のヰタセクスアリスは表題だけで指摘を受け、内容が知られると後に解除されたとも聞きます。
チャタレイ夫人も分量が相当ある小説です。戦中、谷崎の細雪も「幸子達のお化粧シーン」ゆえに発禁を受けました。いずれも、「どうせ小説なんて読みたい人だけ読むんだからいいじゃない」と思います。紙媒体の影響力が絶大だった時代なので、厳しかったのかなと。
■イニDの恭子について
・汚い女が好き、という原作者の好みは多分反映されていないんじゃないかなと思う。
なつきのような、「複数の異性と同時に、カラダを伴う交際を嬉々として進め、何か不都合なことが起きれば哀れな被害者として手近で優しそうな異性に訴え、だらしなさについて指摘されて嫌われれば、冷たい〜ヒドイ〜と泣き出す」事はなさそう
(でも原作者はなつきが出ていた頃が一番、元気よくマンガ描いてたなと思う。オンナもクルマも同じ〜俺が乗る〜とかやりたかったのかなと思う。誰か制御したんだろうか)
ただ恭子のナチュラルなミスが
・多分恭子は、チームの男達の中で、「延彦の女」だったんじゃないかと思う。
延彦が恭子に手厚かったのは間違いないと思う
対啓介戦で、延彦の作戦を断る恭子、延彦の与えようとする情報もいらないという恭子
男同士のチーム内の関係なら、ビンタものだと思う。勝つために走るならだけど。恭子以上に上手いドライバーがいないのと、恭子は感覚派であると認定し、自由にやらせる延彦の方針はかなり異例
延彦は、恭子に「恭子らしく」走って欲しかったわけで。だから恭子の車のメンテ、調整等にも熱心だったんだろう(ただしプロD対策に追われエンジンの不調に気が付けなかった。)
恭子は、「男なんかまだいらない 車楽しい」で通していたけど、その数多いる男の一人、延彦は恭子が気ままに走る場所をずっと用意していてくれた
真子ちゃん達みたいな苦悩を、恭子は味わわなかった。女として、延彦が大事に見守っていたから。そうでなかったら、悪い男達に心身&車ごとボコボコにされていた、夜女の子が一人で山なんか行っちゃダメ。
延彦の過保護ぶりに、ちょっと恭子に物申すチームメイトもいたり。
延彦が勝てないかもしれないプロDに全力で挑むのも、恭子に「延彦すごい」と言わせたかったからなのかもしれない。ただし恭子は啓介にメロメロ。
誰かの親族でもない恭子が、あんな男ばかりの環境でのびのび楽しく走れていたのは、延彦の保護ありきだったんだろうと思う。過剰な配慮に気が付かない恭子、だから啓介の魅力とか、ドラテクとかキッチリ描き込んで欲しかったよアニメ。 |
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