 ■妄想するのには税金はかからないから。
・高橋院長と会う京一
・一応事前に、京一について調べないでもない院長
・「超高性能市販車ラリーカーのワンメイクチームのリーダー、ランエボ軍団を率いて、高橋涼介へのリベンジのために群馬を荒らしまわった男(そういうマンガだから)」・・・・・京一、マンガみたいだなと思って、そう言えばイニDってマンガじゃんと今更思いました。
「負かしたチームのステッカーを切って、競技用のランエボ(清次のエボ4)に貼り、見下した態度の男」
・・・・いや、色々京一なりに考えがさあと思ったが、池谷や中里の反応を思うと、群馬中からムカつかれたのは間違いないわけで。
院長の取材先なんて、涼介・啓介の車買ってやった群馬マツダか、史浩くらいだろうし。京一の真意は、エンペラーのメンバーにも実は明かされていないし
(※涼介への恋文みたいなもんだから。なんで涼介一人を狙わなかったと思うが、多分恥ずかしいからだと思う。涼介なんかのために来たんじゃないんだからね、チームとしてバトルしに来たんだからね!というツンデレを感じる。わざわざ清次と啓介がバトルしたあたりでも。
なかなか赤城まで来ない京一に腹立てながら、キッチリ「(京一の)順序」を待つ涼介がいじらしい。)
そんな世間一般の須藤京一への評価を、我知らず父親に弁護しまくる涼介もいいなと。涼介は「京一はプロドライバーを輩出している東堂塾出身」という点を押しそうだけど、劇中で「京一が東堂塾出身」って意識しているの涼介だけという事実(カップルだけの小さい世界 可愛いなあ)
・・・啓介は、「俺は須藤にアニキを取られるみたいで、カッとなっちまうから」と院長には多くは言わないだろうなと。(京一がどうこうではなく、余計なこと言って涼介が激怒するのが怖いから)
■雪子の婚姻で、細雪は終わります。
東京の帝国ホテルでの挙式まで書こうと谷崎は思っていたようですが、御牧との結納、挙式のための上京で終わっています。余りに有名な細雪の終わり方です。
谷崎、御牧が出てきてから急にやる気ない文章になったかなと思います。作品としての練度は高いですが、上巻のようなバリバリ書くぞという感じは少し薄くなったかなと思います。
戦乱の最中に書いたという小説なので、全体の仕上がりが格調高いのは上中下同じです。ゆるめの性的な場面はまずありません。
挙式まで書いたとしても。既に結納の場面から、結構あっさりめです。貞之助はおらず、幸子だけ立ち会ったとか書いてあります。
幸子だけと言っても、鶴子夫婦もいたと思いますが。
鶴子一家も、困窮の中にあります。家の格式とか、何だったんだろうと思っているでしょう。もし蒔岡家に彼女達の思うような格式があるのなら、辰雄の子供達も「相応」の場に出るでしょう。
そういう、儀式や行事と言う「ムダ」が嫌で東京に出て行った鶴子達なので、雪子の挙式が帝国ホテルって言うのは皮肉だなと思います。
東京にさえ出れば、給料は上がるし、法事だの何だののムダから解放され、というのが鶴子一家の目論見でしたが、御牧サイドから「ご本家は東京ですよね」と言われてどうしたもんかと思ったでしょう。
渋谷の家も借家です。子供嫌いだろう谷崎なので、「豚小屋の様に住み荒した」とか、ひどい言い方をしています。実際、渋谷の鶴子の家は小さいそうです。
家と言うと
雪子と御牧の新居。甲子園にあった国嶋氏の家だったかで、雪子達に住まわせるために、今住んでいる人をどかしています。えーと思いますが、百坪の庭なんて、誰が管理するんだと思います。
谷崎の「浪費」の場面は、瘋癲老人でもっとヒートアップします。 |
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