madeingermany

[PREV] [NEXT]
...... 2023年11月02日 の日記 ......
■ シャーロット   [ NO. 2023110201-1 ]

・分かんないなあと思うのは。シャーロットはシャーリーに地元の方言や、地元の有名人などを出しながらも、「バレると思わなかった」そうです。

ジェインエアの不衛生で寒すぎる学校の描写なんかも、特定されると思っていなかったらしいです。

嘘だろと思いながら、確かに、今のネット社会じゃあるまいし、「自分の発言の波及」なんて想像もできないと言えそうです。(清少納言や紫式部なら、想像してしまうと思うけど。あくまで「狭い世界」内の波及なら)


更に分からないのは

シャーロットの伝記を発行したギャスケル夫人。「シャーロットは不幸な人生!たくましく清らかに生きた!」「パパのブロンテはとんでもない男!姉妹を苦しめた!」など書いて。

悠々とローマを旅行してイギリスに帰ってきて。伝記の修正に追われたそうです。

いやそうなるだろと思うんですが。実在のシャーロットという女性には、少なからず「連なる人達」があるわけで。「違う!」と反感を買うと何故思わなかったんだろうなと。



ある意味、夫人の伝記は重要な情報源にして、「全くあてにならない」とも言えるなとも。エミリーやアンについての理解は、全くされていないからです。同時代を生きる夫人には、エミリーやアンの苦悩と抵抗が見えなかったのか(既に二人とも故人だったし)

夫人、シャーロットをネタにして、面白い本を書こうとしたとしか思えないなと。




・何かシャーロットについて書こうとして、なんだか思い出せなくなりました。シャーロット単体だと、内気、無口と言われるのに、そこにエミリーが加わると、何故かシャーロットが勝ち気で行動的とされる不思議、だったかなと思います。


本当はエミリーの方が強いのでは?と思いますが。強さのベクトルが違うだけで、アンも含めて三姉妹全員強い女だったと思います。

アン、どうしてスカーバラに向かったのかなと




とてもじゃないですが、海岸に向かう体力も、回復の見込みもなかったはずです。それでも海にはってでも行きたいのは。エミリーが歯を食いしばる様な人生、シャーロットも、果敢極まりない人生ですが、アンもそうだったんだろうなと思います。

スカーバラがアンの安住の地だったのでしょうか

シャーロットがついて行かないはずないんですが、ある意味縁もゆかりもない場所にいくアン。転地と言えばそうなのかなと思いますが、死に場所を求めていくのは転地じゃないでしょう。

アグネス・グレイの、海岸の描写を読むと、なんとなくアンの「願い」みたいなのが分かる気がします。穏やかで美しい場所、実の母、やりがいのある仕事、愛し合える異性、それら全てあるのが「スカーバラ」だったのかもしれません。

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: