・分かんないなあと思うのは。シャーロットはシャーリーに地元の方言や、地元の有名人などを出しながらも、「バレると思わなかった」そうです。
ジェインエアの不衛生で寒すぎる学校の描写なんかも、特定されると思っていなかったらしいです。
嘘だろと思いながら、確かに、今のネット社会じゃあるまいし、「自分の発言の波及」なんて想像もできないと言えそうです。(清少納言や紫式部なら、想像してしまうと思うけど。あくまで「狭い世界」内の波及なら)
更に分からないのは
シャーロットの伝記を発行したギャスケル夫人。「シャーロットは不幸な人生!たくましく清らかに生きた!」「パパのブロンテはとんでもない男!姉妹を苦しめた!」など書いて。
悠々とローマを旅行してイギリスに帰ってきて。伝記の修正に追われたそうです。
いやそうなるだろと思うんですが。実在のシャーロットという女性には、少なからず「連なる人達」があるわけで。「違う!」と反感を買うと何故思わなかったんだろうなと。
ある意味、夫人の伝記は重要な情報源にして、「全くあてにならない」とも言えるなとも。エミリーやアンについての理解は、全くされていないからです。同時代を生きる夫人には、エミリーやアンの苦悩と抵抗が見えなかったのか(既に二人とも故人だったし)
夫人、シャーロットをネタにして、面白い本を書こうとしたとしか思えないなと。
・何かシャーロットについて書こうとして、なんだか思い出せなくなりました。シャーロット単体だと、内気、無口と言われるのに、そこにエミリーが加わると、何故かシャーロットが勝ち気で行動的とされる不思議、だったかなと思います。
本当はエミリーの方が強いのでは?と思いますが。強さのベクトルが違うだけで、アンも含めて三姉妹全員強い女だったと思います。
アン、どうしてスカーバラに向かったのかなと
とてもじゃないですが、海岸に向かう体力も、回復の見込みもなかったはずです。それでも海にはってでも行きたいのは。エミリーが歯を食いしばる様な人生、シャーロットも、果敢極まりない人生ですが、アンもそうだったんだろうなと思います。
スカーバラがアンの安住の地だったのでしょうか
シャーロットがついて行かないはずないんですが、ある意味縁もゆかりもない場所にいくアン。転地と言えばそうなのかなと思いますが、死に場所を求めていくのは転地じゃないでしょう。
アグネス・グレイの、海岸の描写を読むと、なんとなくアンの「願い」みたいなのが分かる気がします。穏やかで美しい場所、実の母、やりがいのある仕事、愛し合える異性、それら全てあるのが「スカーバラ」だったのかもしれません。 |
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