・例えば和泉式部的な、あけすけな?作家の場合。彼女達の時代だと、恋愛も性交も隠しようがないことでもあったので、「プライバシー」を公開しているか?と言うと、違うとも言えるわけで
自然主義的な、鴎外や漱石が嫌いそうな傾向の作品群と、全く別個なんじゃないかなあと。(そうでないなら、「貴方を思って一人寝してます」的な和歌が、カルタとして世に残らないのでは?)
世に既に出ていたものを、整えて公開したのが和泉式部達。本来、隠しておこうよ的なものを、露骨に赤裸々にセンセーショナルに打ち出し、商品にしていったのが林芙美子 かなあ
・源氏物語について、研究している人の本を読みました。しっくりくるというか、以前群馬の学校でも教師をされていたそうです。以下雑感です
女三宮、柏木に部屋を覗かれ、恋だ愛だ運命だと、猛り狂いながらさもカップルのように押し入られ
強姦されて妊娠
こんな話あるかと思うんですが
更に源氏の「こいつ、男をくわえ込みやがって」的な発想が怖いなと。本当に怖いなと。
もっと怖いのは、源氏と紫の上がそういう関係なことでしょう 紫の上は懐妊しませんでしたが
彼女、全然知らない男に誘拐され、監禁、親し気にされたかと思いきや、ある日突然性行為に励まれ、妻扱いって、なんなんだろうなと
女三宮のように、「嫌、こんなの嫌だ」という紫の上の描写もあるんですが。あっという間に「源氏の妻」になりきる彼女も強いよなと そうでないと生き残れませんが
更に怖いのは
源氏物語を、ポルノか何かのように理解?し、要は源氏がハーレム作る話でしょ、熱いねえ的な解釈がオーソドックスなことでしょうか
源氏は確かに巨大なハーレムの王ではありますが、結構崩壊していきます。むしろ、イケイケなのは須磨あたりまでで、以降意外と栄枯盛衰になっています
源氏物語って、イケイケのエロ話じゃないんじゃない?と思われる点が、紫の上の苦悩(出家させてもらえない、後見人がいないなど)、女三宮の源氏への三行半などかなと思います。
源氏のあらゆる行いの結果が。「ゲスエロ匂宮」「根暗パワハラ薫」が子供っぽく争う宇治十帖なんじゃないかなと。薫、マジ分かんない人です。
匂宮のゲスエロぶりが、実に源氏の孫だなあと。(明石中宮の子) |
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