 ・漱石って読みやすいんだよなと
スーパー知的エリートなので、論文等も多数あるけど、悲しいがな読んでも分からない。なので分からなそうな文学論には手をつけていない 書簡集もなんか漱石のプライバシーをのぞくようであまり読まない
不思議なくらい漱石は読みやすい
多分、社会背景とかあまり気にしない仕様なんだと思われる。結婚と家族と、好きだった女性のことしかほぼ書いていない。「義父母に金をとられた」事だけほぼ延々書いてあるとも言えそう
あと漱石は活躍期間が非常に短い 10年くらい 社会情勢とかが康成ほどは変わっていないので、読んでいて頭の切り替えが少ない
志賀とか、忘れた頃に書くのでよく分からなくなっていやしないかと思う。ただし、志賀は金持ちなので世間がどうこうあっても変化のない暮らしらしく、それはそれで不変な男。怖い。
康成は基本的に「読めばわかる」事は書かない人なんだろうと思う。分からないよ?ダンサーと言えば、谷崎だと奥畑の愛人達という位置づけで、谷崎が「ダンサア」にのめり込んだとは聞かない 康成は雪国でもそうなように、踊子大好き で?踊り子って?
谷崎は、付き合うなら徹底的に「素人」の女性を選んでいた。病気嫌いだから。康成はあんまりそういう話を聞かない。
分からないのは、康成が結婚を考えていた女性が、女給さんだったこと(荷風でお馴染み。無給のウェイトレスさんで、男達からのチップだけが稼ぎ つまり)
いくら孤児だったからって、相応のお家の康成が女給さんと結婚出来たかなあ。その後の龍子さんのことなど思うとありがちだけど、康成の奥さんが「漱石の親友の息子の家にいた」ってのが、やはりエリート仲間なんだなと思う
康成が瞬間的にぶっとんでいただけなのか(普段は社交的なおじいさんなのに。百ケン先生なら「嫌だから嫌だ」と言うだろうところを、黙々とこなしていたイメージがある) |
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