 ・どうもわからないんですが。康成の女性の書き方が残酷なんです。雪国で最後、葉子が火災現場から転落したり、駒子の人生がひど過ぎたりと、ほぼあんな感じです。どんな短編もそうです。
「母親と早くに死別したから」と言われますが、ウィキで見た感じだと、本当に祖父とふたりで寂しかったらしいです。いやいや、金持ちだし名家だし、康成って超社交的な男じゃんと思うのは短慮のようです。
・・・わがまま王の内田先生をちょっと思い出しました。内田先生の方が10歳上です、生前の漱石の門弟。戦時中に日本文学報国会に入らなかった。ちなみに荷風は無断で会に入らされて怒っていたそう 流石荷風(康成は加入、活動していたそう)
・谷崎や康成と言う、ザ・ジャパンみたいな人を理解しようとする時に(理解出来るはずないんだけど、このおっさんたち)
昭和モダンが分からないんだよなと 戦前の世界です。昔の日本は、いきなりアメリカと開戦したわけではなく、普通にハリウッド映画を見たり、洋服を着て、洋食を楽しんでいました。自家用車も高価ながらありました。
昭和モダンの終わりは、細雪の雪子の結婚とほぼ同時期です。昭和16年までです。
さー分からないなと 昔の日本と言うと、窮乏的なものをアピールされがちなんですが、じゃあ谷崎は何していたのさと。横浜でモダンな暮らしをし、映画を作っていました。康成も浅草を楽しんだり、映画を作ったりしました。
古き良き日本・・・というのは、実は幻想なんじゃないかと思うくらい、アメリカナイズ、ヨーロッパ風にされていた時期がありました。
むしろ、どうしてあの谷崎や康成が、日本代表みたいになったのかが疑問です。それくらい、断絶が激しいのです。
太宰くらいそもそも性格が激しかったり。荷風みたいに、ずっとスケベなおっさんであった人はまだ分かるんですが。普通に大衆向け作家だった人達の変貌はすごいです。
大衆向けだから。ある時はモダンだし、ある時は懐古趣味なのかもしれません。それが作家 なのかな |
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