ロスキャンを読み直しています。今、ルネが出てきました。まだ記憶に新しい部分です。初期のロスキャンは、大人しめの絵でしたが、もうルネのあたりになると鬼気迫る雰囲気です。
ロスキャン最大の関心どころは、やっぱり双子座です。ロスキャンが始まった時から、どんな風に物語にからんでくるのか楽しみでした。魚座を初めとして、皆、まっすぐなよい子になっている印象の黄金陣です。双子座も、反逆なんかしないで、一途に戦うのかなと想像していました。
見事、アスは想像を破ってくれました。破ってよかったんです。自分の願いを押し殺すようなことはしないで、人目なんか気にせず大暴れしてほしかったから。
ただ、アスの暴走が杳馬の差し金だったのが残念です。アスが心から望んだことなら、どんな事でも受け入れる気持ちで読んでいたので。さらに物語が進むと、杳馬の内面も見えてきますが、アス・デフの間には何も混じらないで、彼等の気持ちのみが激突して欲しかったと思います。
あと。セージは杳馬がアスに何をしたか、気がつかなかったんですね。双子神は警戒していても、ただの冥闘士だった杳馬はノーマークだったと。
杳馬の術?が、アス自身の心と見分けが着かない程、混じっているせいもあるでしょう。アスも、デフの存在を受け入れられない時があって、苦しんでいたから。
セージは、暴走するアスが疑いなくアス自身だと思ったのでしょうか。聖域を乱す程アスが暴走した以上、アスをどうすればいいかは明白なんですが。(言い方を変えると、杳馬の差し金のせいで暴走したのなら、本当のアスはそんな事しないと、アスをかばう事は可能になる。)
アスとサガ、どっちがより悪行かな・・・と思いました。アスはデフを疎ましく思う時もあったろうけど、目の前からいなくなれとまでは思っていなかったと思います。サガは、確実に死に至る場所にカノンを幽閉してましたね。
自分の意志を、自分の力で貫こうとするサガが大好きです。けど、どっちかっていうとアスよかサガの方が「悪い」子だったかなと思います。
アスには、ある意味デフ以外心を寄せる相手がいなかったのだなと思うと、ちょっと淋しいです。サガには「皆に愛された」感じの描写がありますが、アスはひたすら高みをめざしている姿が多いです。そこが好きです。(サガも皆から慕われていながら、一人で抱え込む人であったけど。)
例え家来のような存在でも、サガには一緒に行動出来るシュラ・デスマスク・アフロディーテがいてよかったと思います。アスが少しだけ、さびしく見えました。
平成23年5月12日 竹淵 拝 madeingermany |
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