「アーティスト」と、「僕達急行」を見てきました。「アーティスト」の方はジョージのプライドの高さにやきもきし、ペピーがいい子で無かったら、本当に自殺していたんじゃないかと思いました。彼女、行動力があるだけに怖いなと。
クリフトフがよかったです。可愛いペピー、スターのジョージ、イヌの評判は聞いていましたが、クリフトフはノーマークでした。無給でもいいから側に置いてくれって、ジョージが再び脚光を浴びて一番喜んでいるのは彼じゃないでしょうか。
ペピーのジョージへの気持ちって、尊敬なんでしょうか。始まりは尊敬だったけれど、次第に恋愛感情になっていったという感じでもない気がしました。半々くらいでしょうか。
ジョージを終始尊敬していたのなら、ジョージの落ちぶれた姿を見てやらない方がよかったのでは。いつか彼が自分の力で再起するまで、彼には触らない方がよかったのでは。オークションで彼の私物を買い集めたのは、彼の一時的な収入にはなったけれど、あれ以上プライドがズタズタになる行為ってないと思いました。彼は「熱心なファンが買っていった」と思ってだろうに、ブレイクして裕福になった彼女が同情的に買っていったなんて。そりゃあ、トドメだったなと思いました。
以下は、「僕達急行」についてです。
■九州の人達に九州の列車の名前をつけたり、凝っている。しかし関連性が薄い。例えば「のぞみ」という名前の会社の人間が「こまち」って。東海道と秋田じゃ別路線じゃないか。「あずさ」等こまごまと鉄っぽい名前が並んでいるのだが、「知っている人だけ反応して、知らない人にはくどい」気もした。
「サンダーバード」って聞けば人形劇の方を思い出す人の方が多いのを分っていて、あえて人名に使い、わざわざ「サンダーバードっていう列車があります」と説明するのは、少しくどいかなと。「サンダーバード」の説明をするくらいなら、もっと劇中の列車達に突っ込んで欲しかった。九州ならツバメさんでしょう。
■鉄を愛する青年達の話なので、別にいいか。
■車体だけ見てパーフェクトに「ああ、あの列車か」と分る人なら兎も角、「あの列車はどこのなんて言う車両だったっけ」と私は何回も思った。
あと。「都心を走っていた車両が激務からの引退後、地方路線を走り余生を過ごしている」っていう事実は、鉄でない人達は知らないんじゃないだろうか。登場人物が何でしみじみしているのか、鉄じゃない人に通じたのだろうか。大江戸線の様な特殊な車両以外なら、会社も国境を越えて、都心での激務を終えた後に田舎を走る事があるというロマン、伝えにくいなあ。私の考えすぎだろうか。
■「色んな鉄道を出す」姿勢は素晴らしいが、分る人は一発で分り、分らない人にはどれも同じ鉄道に見えてしまう。もう少し、一社ないし一種類の列車に絞るなどして「鉄道」を掘り下げてもよかったのでは。
■鉄を愛する青年達の話なので、別にいいか。
■鉄にはまる青年達の姿がよかった。鉄にはまる女性は劇中にいなかった。男性の鉄は「車両」「技能」に夢中になり、女性の場合は「鉄道会社の持つムード」に夢中になるのかもしれない。西武とか阪急とか豪華なイメージで好き。車体の「ムード」も好き。
■うちの一は列車の車体・技能等よりも、「小田急さんが扱っているコスメって好きなんだ。吹と零二とおそろいで買ったんだ。」とか、「プリンスのレストランって好きなんだ。零二もここの味好きだって。吹との初デートはここだったしね。」とか思っていそう。
都営なので多角経営している民間会社とも、割と軋轢がなさそう。若い駅だし、長兄・慎太郎の庇護もあるだろうけど、ゆったり兄達と暮らしていそう。
そう思うと、ミラクル☆トレインって、本当の意味で女性向けなんだなと思う。キャラ達は「鉄道駅」ではあるが、車両はおろか、駅構内のメンテナンスにも基本ノータッチであり、「女性への接客」が命だ。
平成24年4月14日 竹淵 拝 madeingermany193☆yahoo.co.jp ☆→@ |
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