天地無用がハーレム作品の嚆矢と呼ばれて久しいですが、逆ハーレム作品も多いです。乙女系作品だと、色とりどりの複数の美麗男子に、素直で優しいヒロインが囲まれるという展開になると思うので、「ハーレム」というよりももっとマイルドなニュアンスかもしれません。
アニメのスタスカを見ているんですが、とっても乙女色です。ヒロインの月子が熱心に学業やクラブ、生徒会活動に取り組めば組む程、いろんな男子生徒が彼女を助けようとしたり、恋愛に近い気持ちを抱いたりします。
月子が何で、女子一人で男子校に乗り込んでまで星の勉強をしているのかは、あまり重要でないんだと思いました。持ち味は、「何かに懸命に取り組むヒロインと、彼女をまるで十二星座の様に囲んで物語を織りなす、誠実で繊細な男子生徒達」だと思うので。
(一般女子から月子を見たら、どう見えるんだろうと思う。「天然」の一言で済めばいいけど、みんなの憧れの○○君に守ってもらっているのに、××君とも仲がいいし、△△さんとも放課後遅くまで一緒にいた・・・」となれば、ちょっとした女子間のトラブルにもなりそうです。
そういう世知辛い事を考えないで済むよう、「唯一の女生徒」なんでしょう。声優さんが豪華ですし、見やすいアニメなので最後まで見ようと思います。あと一部、ミラトレと同じ方がスタッフです。)
・・・ミラトレが逆ハーレムかというと、違うと思います。あかりちゃんは皆に愛されているけど、家族の様な愛情であって、本当にカップルとして仲を進めるのは六本木一人だと、合意があるような空気です。その六本木も、「あかりちゃんはミラトレにいてはいけない。元の世界に帰った方がいい」と思っています。
外の駅達も、お客様とは一期一会であって、「悩み」を通じてしか接点を持たない方向です。特定の誰かを、自ら男性として幸せにする事よりも、一人でも多くの女性に、明るい気持ちになってもらう事を考えるのが、ミラトレであり、都営地下鉄じゃないかなと思います。
新宿エリアだけ、ミニハーレム・逆ミニハーレムですが。絶対的に駅数が多い新宿エリア、しかも慎兄ちゃんがヒエラルキーの頂点にいるのは明確でして、慎兄ちゃんがああいう人だから何も起きませんが、彼には玉座につくパワーがあります。
(でもハーレム・逆ハーレム作品って、「素直で天然で優しい」人が中心にいるから、大勢の人がその人の回りに集まるわけで。本当にハーレムを運営出来るような大物の場合、ハーレム・逆ハーレム作品たり得ない気が。沙織とか、彼女の持って生まれた権力の大きさに対して随分禁欲的。)
吹なんて、慎兄ちゃんから見てギリギリで徒歩圏内(歩いて10〜15分くらい)なので、新宿ヒエラルキーの隅っこにいる分、ピラミッドの何たるかが分っていると思います。新宿で駅をしている以上決して逃げられないけど、過剰に意識しても仕方ないから、可愛い弟達が自由にしていられるよう、彼は配慮していると思っています。
(同い年の凛太郎は、自分で自分の居場所・ミラトレに収まっている駅なので、吹と考え方が自ずと違うでしょう。そんな「自己責任」で生きられる凛ちゃんの事が、一と零二にはまぶしく見えるのだけど、実は、身を粉にして2人を愛しているのは吹かなと。)
平成24年5月21日 竹淵 拝 madeingermany193☆yahoo.co.jp ☆→@ |
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