数年ぶりにスラムダンクを読みだして、数日たちます。漫画だけでも31冊あり、登場した高校は数知れないので、本気で読み直すと結構な量です。これで二次創作しようものなら、慌てふためくしかないですが、一読者として付き合おうと思います。
自分が同人活動なんて夢にも思わなかった頃に出会った作品なので、ただ読んでいるだけで幸せなのでしょう。以下は、陵南・仙道彰への雑感です。
スラムダンクは湘北を始めとして、個人技のすごさ、チームとしての力など、いろんな観点で各校が語られますが、陵南の特徴もいろいろあるなと。仙道が2年になるころ、パスを覚えたからチームごとスタイルが若干変わったそうですが、「チーム」としてのカラーより、突出した個人の色合いが出やすいチームの様に思います。
陵南は昔の湘北の様なワンマンチームではないんですが、かといって、翔陽のような司令体系が確立していたり、海南の様な、攻守ともに分厚い選手層があるわけでもありません。
湘北も選手個人の色合いがたくましく出ていますが、陵南の場合、まずディフェンスを固めておいてから、攻撃に出る傾向上、攻撃に出た時の陵南ほど、カラフルなチームはないでしょう。パワーの魚住、ガムシャラなフクちゃん、根が負けん気の越野・・・、それに天才仙道です。
褒めるときりがないので、疑問を一つ挙げます。
コミックス17巻、仙道が牧からファウルをもらおうとした時、仙道の意図を陵南のほかの選手はわかっていたのでしょうか。「仙道が同点にしてくれた」事は明確なのだけど、「仙道が牧からファウルを奪い、3点プレイに持っていこうとした」ことに、陵南の人たちは気づいていたのでしょうか。
本編で仙道のプレイの意図に気が付いたのは牧、藤真、弥生さん、(中村も?)だったと思います。同点になった後、越野が「仙道!」と飛びついているんですが、当の仙道の表情はパッとしていません。(中村が気が付いているのだから、高頭監督や田岡先生が気が付かないことないと思うけど。)
湘北なら、例えば流川が想定外のプレイをした場合、桜木が何かしでかした場合などは、チームメイトの誰かしらが突っ込みをいれるでしょう。流川がとんでもないプレイヤーであっても、赤木・三井・宮城には後輩ですし、桜木も流川に負けん気を起こします。
仙道にはそれがないのかもしれないなと。仙道は性格が基本的に柔和で、カッとなったりしない男ですが、その分、誰かとガチで打ち解け合うことも少ない男なのかもしれません。
それが「天才」の特徴なのでしょう。陵南の皆は仙道に期待することは出来ても、あの人に火をつけることが不得手なのかもしれません。だから、流川や桜木に挑まれたり、牧に向かっていく時の仙道の顔というのは、およそ陵南の皆、たとえば彦一が見たことのないものになるのだと思います。
・・・東京から神奈川の高校にスカウトされ、ひとり暮らしでも彼はしているんでしょうか。視野の広い彼だから、いい意味で孤立しがちなプレイヤーであっても、かこつ様なことはありますまい。 |
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