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...... 2012年10月06日 の日記 ......
■ 真面目   [ NO. 2012100601-1 ]
真面目って言葉、投げかけられた方には軽く悲劇ですが、発する方にしてみれば至極便利な言葉です。「都庁さんって、真面目ですね」と誰かが言った時、都庁の性格の全てが分ったような感触があります。都庁はそういう言葉を受け入れているみたいなので、よいほうのイメージで受け止めているのでしょう。逆に、「新宿さんは軽い」と誰かが言った時は、新宿のイメージがかえって茫洋とします。

ブラザーズ、特に一と零二が「真面目」と言われることは、新宿という土地柄として少なそうなので、彼らにも勝手のいい言葉になります。「凛ちゃんって、意外に真面目なところもあるんだよな」とか。エスコートボイスCDで零二が必死に真面目な男であることをアピールしているくらいですから。

一も、都庁さんと凛ちゃんを観察して、「凛ちゃん真面目な人が好みだったなんて意外」と言っていそうです。自分にない性格を持つ都庁のよさを凛太郎はもちろん知っているでしょうし。でも、都庁のどこが好きと言われれば、恐らく「真面目な所」というより、「使命に忠実で潔くて、思いやりもある優しい所」とか、はっきりは言わないでしょうけど、凛ちゃんはちゃんと都庁の多面的な所も見ているような。

よって、都庁にとって「真面目」っていう言葉は悲劇でもなんでもないようです。「あいつには俺がいなきゃだめだろ」とか平気で凛ちゃん言ってくれそうですし。



悲劇だなって思ったのは、西新宿五丁目吹についてです。

新宿にしては静かな一帯を受け持つ彼に「真面目だね」って言ってしまうのは、彼を新宿エリア全体としての縛り、慎太郎・凛太郎という存在感のある駅達と常に接していなければならない男の、抵抗みたいなものを、本来の個性と見なしてしまう恐れがあるような気がします。

ですが、もし吹が、上の二人なみの軽さを見せていたらダブってつまらなくなりますし、下の二人のような愛くるしさを発揮しても、また妙な感じがするでしょう。というより、彼は楽しいことはコッソリ楽しむタイプなのかもしれません。でも一がうっかり、「凛ちゃんって、真面目な人が好きだったんだね」と言った場合、「俺もよく真面目って言われるんだぜ」くらいは思うでしょう。

吹に、駅としての使命感や真摯さが足りてないなんてことは、ありません。ですが、都庁ほど24時間経営の真面目さでもないので、凛太郎には吹の素顔も見えているのでしょう。

つまり、吹は結構不真面目で、不規則で、困ったちゃんだけど、意外に俊敏でバレもせず、動き回ってそうだなっていう印象。仕事であるエスコート中に、慎兄ちゃんや凛ちゃんでもしないような、ふざけた真似をしかねない男だなあとも。周囲の駅と張り合うストレスを、発散するスキルくらい持ち合わせているでしょう。




一と零二に対しては、兄としてのゆるぎない愛情があって、彼らを新宿で起こりがちなあれこれから守りつつ、信頼関係を築けていても、勘のいい凛ちゃんには「あいつ普段真面目そうにしているけど、本当はそうでもない」とばれていそう。慎兄ちゃんからは、「やっぱり俺の弟か」と思われていそう。

一も、吹のいい加減なところは嫌いじゃないでしょう。むしろ好き。大好き。一緒に危なっかしい事をしたとしても、吹は自分を愛してくれて、守ってくれる存在に違いないですし。零二はお人よしな所があるので、まだまだ「吹は真面目だなあ」とおもっていそうです。

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