遅まきながら、るろ剣の新京都編を見てみました。ジャンプSQのるろ剣もよかったですが、こちらのアニメもよかったです。原作を相当凝縮してあるので物足りないかもと思っていましたが、見終わって見ればいつものるろ剣でした。オリジナルのアニメとしてなら「星霜編」に軍配を上げてしまいますが、こちらもよかったと思います。
パプワについていくつか真面目な話が浮かんでは消えていきます。その中の一つが、以下のものです。
■アニメスタッフの南国・PAPUWAへの愛の深さが悲しいです。大昔、土曜の夜の楽しみでパプワくんを見た頃、書店でコミックスを買ってもらって、読んで覚えた違和感は、ある意味で真実だったのだなと思います。南国アニメ、30分という短い時間一杯使って、子供達を笑わせたり、少し泣かせてくれたりで、よかったです。
■PAPUWAアニメでも、スタッフの愛をあちこちで感じました。でも原作分はどうしても消化しないといけないから、かえって話が込み入ってしまったと思います。アニメは「南国以降眠ってたコタローが自分を取り戻す話」という事にして、リキッドを除外して話を再構成してもよかったのでは。(※リキッドお好きな方には申し訳ありません)
■孤島に流れ着いたコタローが、不思議な少年パプワ君と出会い、チャッピーやこれまた不思議なしゃべる巨大生物達と友達になり、徐々にたくまくしくなる話でも十分面白かったのではと思います。
記憶喪失なら記憶喪失で、なら「コタローと呼ぼう」とかパプワが言い出してくれるとか。パプワ達と島暮らししながら、幽閉前のシンタローとの時間を思い出して、無性に懐かしくなるとか。根こそぎ、生まれた時からの家族との思い出を忘れないと幸せを感じ得ない子って、それだけて軽く悲劇では。
PAPUWAは原作でもアニメでも、コタローにとってシンタローからの愛情がそんなにキーになっていなくて、残念に感じました。シンタローのコタローへの気持ちって、南国のキーでしたから(いや、シンタローがガンマ団に戻ってからのコタローの反応を思うと、それすらも夢だったのか)
■リキッドが「大人」として彼等に接するのならいい話になり得る可能性もなくなかったと思いますが、既にシンタローやマジックという存在があるのだから、リキッドを設ける必要がどこまであったのだろうと思います。リキッドは、特戦の若手のままでよかったのではと。
■PAPUWAアニメのスタッフの愛って、キンタローにも及んでいて嬉しいんですが、キンタローは一人で夜フラフラと森に行ってしまった従弟のコタローを追いかけないで、マーカー達と麻雀していた事になってしまいました。コタローが竹から落ちる場面のあたり。
(いや、子供の前で脱衣麻雀が始まったあたりでアウトか。特戦トリオ・キンちゃん・コタって南国でも見かけた、可愛い子ちゃん組なのに残念。南国でも特戦トリオにとってキン・コタは偶々出会っただけの「可愛い子ちゃん達」、キンちゃんには「ママ」と出会う前の辛かった頃の話、コタローには怖いおっさんに包囲されていただけの事なのかな。)
シンタローがコタローと触れ合う部分が追加されたのは貴重だけど、ついでに「子供の世話に向いていない」描写が追加されたキンタロー。キンタローも、「トイレか散歩だろう」「この島の事はコタローの方が詳しい」「森には動物達がいる」「シンタローとパプワの所へ行ったのだろう」とか思っただろうけど、子供から目を放してはいけない。例え一人でモータボートを疾駆させるような子供でも。 |
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