塩沢さんの声でルーザー様からきつい事を言われているドクター高松を妄想していましたが、PAPUWAのきつめでドライな事を言うグンマが中原さんの声だったら、別の世界が開けるのにと思いました(参考資料は幽白)。キンちゃんの声は伊藤さん、森川さん共に優しめです。(PAPUWAのグンマの甘さは、はねっぱなしでくくられた髪に象徴される。南国では誰が整えたか、人が振り返って羨ましがる様なサラサラプラチナブロンドだったのに。大人しくしていればキンちゃんみたいに定期的にカット&トリートメントしてくれるのにドクターが。)
「変態」と言われる方の人は、本能に従う傾向にあるのかもしれません。シンタローが遠慮なくこの言葉を高松に使うのですが、否定はしません。高松の場合、普通の人よりは自分の願望を形にする能力が高いけれど、例えば炎や衝撃波を掌から出す事が出来ません。高松の気儘さと不自由さのバランスの悪さが、シンタローには理解できないだろうなと思います。
本能と匂いって関係が深いのだそうです。「見る」「聞く」事は関心がないならスルーする事が出来ますが、「嗅ぐ」事をスルーする事は出来ないのだそうです。封じ込められない本能を刺激するのは匂いなのだとか。
妄想なんですが、ルーザー様とキンちゃんの匂いって近いんだろうなと思います。父子なので近いし、ルーザー様と高松の匂いも職業上近いものがあるでしょう。ルーザー様が生前愛用していた香水の種類は不明ですが、身内が香水を勧めるくらいの随分なお仕事をしていた方です。でも高松は、香水の匂いじゃないルーザー様の地の匂いを覚えていると思います。(汗をかかなそうなルザ様だけど生来的な匂いはあると思う。)
グンマが好きそうなバニラやシナモンの匂い、機械を扱う時の油の匂いや金属の匂いがどこまで高松を刺激するかと言うと、多分本来の数割だと思います。(数割であれか)
キンちゃんも高松のタバコ、医薬品、血液、植物その他が混じった匂いが嫌いじゃないだろうなと思います。南国で高松が差し出してくれたハンカチはそんな匂いだったんだろうなと思います。半分近く父親の匂い(医薬品の匂い)ですし。
原稿のパプワ南国小説で何回か「キンタローがガンマ団に馴染み」と書いているんですが。これ意外と大変かもしれません。グンマと眼魔砲を撃ち、ルーザーと父子の絆を確かめた場面から、青の一族に参入する資格が十分あるキンちゃんですが、マジックに一度捨てられています。
ハーレムと特戦にも馴染むような馴染まないようなまま、高松の所に来てしまいました。高松がキンちゃんとキンちゃんの血縁の動きを注視していて、キンちゃんが精神的に窮鳥になってしまうのを待って、「保護」に行ったとしたら真の悪者ですが、そこまでじゃないでしょう。単に、マジックやハーレムとキンちゃんが親しむのを期待していただけで。
キンちゃんの身の上はマジックに甘える部分が大きいです。ルーザーの息子と分かってみれば何でもないのですが、「父(※この場合マジック)に捨てられた」「身内というか叔父は俺の強さしか気にしないんだ」という気持ちはしばらく引きずるかもしれません。
個人的に、怪我で療養中の高松がいつものドヤ顔でキンタローの世話をし出したと思うのですが、実は高松にはそんな権限、つまり親権がありません。当時総帥だったマジックが「いいよ」と言わない限り何も出来ません。「怪我しているところ悪いけどキンタローの事を見てやってくれるかい、高松」とマジックに言われない限り、高松は何かしたくてもキンちゃんに何も出来ません。他人ですから。
マジックと高松の信頼関係があって初めて、色々成り立つことがあります。高松は若い頃は憤懣をマジックにぶつけたかっただろうけど、年を取ればそんなにいきり立つ事も減ったと思います。怪我を縫合したばかりの高松が、横にキンちゃんを置いてあれこれ今後の事をマジックに話している姿が目に浮かびます。
普段のドヤ顔、嫌味ったらしい態度ではあるのだけど、昔ルーザー様の横にいた時の様な素直な喜びを隠しきれない高松と、高松の痛みを気遣うキンちゃん。お気遣いの紳士の誕生は、意外とこんなところからかもしれません。「痛いのか?」とか言える様に徐々になったのかなと。
グンマを育てていた時は、完璧と思う自分しか子供に見せてこなかったけど、図らずもキンちゃんの時は、最初から裸な高松。グンマは24年間高松に世話をされて、嫌じゃなかったと思うけど、キンちゃんの登場で高松が別人に見えただろうと思います。 |
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