■夏コミの原稿について考えていました。小説は書き溜めたものがありますから、あとは漫画です。春に出した本を読み返すと、自重していません。年齢制限かける方向での事ではないんですが。・・・高松のいい所は、例え年下からでも言いたい事言わせてくれる雰囲気だと思います。
■パプワの原作者について。男同士をこよなく愛する傾向は大らかに見守るとして。でも自称アイドル、自他ともに認める女王性、多分ショッピング好きエステ好きブランド好き、コネで手下と孤島バカンス、強制家事傾向(るろ剣みたいなソフトなものじゃなくて)、子守大好き(2人ほど他人の子を大きくした科学者がいる)等の、出てくる男性キャラのフェミニン志向についてどう考えればいいのか。
■谷崎と言えば3人目の妻である松子との生活をもとにした「細雪」で有名ですが、何しろ最晩年の作品なので、その前段としてもいくつか女性関係その他があります。先日読んでいた本で、「実家が没落して夫とも上手くいかなくなった松子が、生前は谷崎を自分に引き寄せて乗りきり、谷崎の没後も自分の存在を周囲に対し克明にしておくために、手紙やエピソードを公開した」という説を読みました。
女性崇拝の傾向にある谷崎ですが、一度に複数の女性と付き合ったり、実母や実妹と想像される程親しくなかったらしいので、松子は特別だったのだろうかと思ったんですが、その本によるとそんなに特別ではなかった様です。谷崎の書く女性はあくまで創作ですし。「細雪」も創作である以上、全て幸子と同じ女性が現実にいるとは思いませんが、現実と創作の枠を超えて、自分を守るべく神話を作った松子はすごい女性だったのでしょう。谷崎の一人目の妻、二人の妻も魅力的な女性でしたが、結果松子の一人勝ちです。どっかの誰かにそっくりだなと思わないではないです。
■自分はどうしても高松は中年以上、ナイスミドル高松として書いてしまいます。若い頃の高松もよかっただろうなと思いつつ、劇中でルーザー様の積極的な場面がないので困っています。高松の図々しさ、独善的で勝手気儘な所はルーザー様の没後に確立したものだと思います(生前のルザ様の前でもえげつなかった?)。自分の立場を明確にするためにルーザー様の名前と息子を持ち出したとも言えます。
もっともルーザー様を直に知っている世代に限られたアピールなので、シンタローやグンマには利きません。マジック、サビ、ハレに対してだけ有効な高松の芝居ですが、マジック達は生前のルーザーからも高松の話を十分聞いているので、「高松は頑張り屋だねえ」で済んでいる気がします。ルーザーを失った高松がこれ以上傷つかない様に、寂しくないように、そして全力でガンマ団に尽くしてもらえる様に、みんなで高松の芝居を認めているだけで。一人相撲高松。
キンちゃんだけは例外で、キンちゃんは高松を通して父親を知るでしょうし、高松もキンちゃんを得て初めて本当に愛した人との記憶がいいものとして自分の中に落ち着くのだと思います。
高松は自分の仕事の仕方、生き方、価値基準、判断基準等をルーザー様に出会ってから、徐々にルーザー様に合わせていったと思います。感銘を受けてとか、過酷な職場でそうしないとやっていけないとかもありますが、ルーザー様が肌に合っていたのでしょう。でもグンマに対しては、半分も見せていません。グンマが「ルーザー」を「自分を通して」慕う事を拒絶しているかの様に。
高松の半身はルーザー様なので、キンちゃんも父親の姿を高松を通して見る事が出来ますし、高松のもう半身はもちろん高松のものなので、キンちゃんは呼吸する様に高松の特性も取り込みます(繰り返すけどグンマに対しては絶対開かれなかった行為)。パパと高松のハーフであるキンちゃんが、周囲に馴染んでいくのを見守るのが今の高松の最大の喜びでは。
キンちゃんが取り込んだ高松の特性って。 ■几帳面、真面目、細かい、慎重 (ただし高松の場合主に意識が向いた時) ■優しく、相手を思いやる気持ちがある (ただし高松の場合主に自分がそうしたい相手だけ) ■仕事熱心 (ただし高松の場合独善的でもある)
キンちゃんを指導する高松は相当機嫌がよかったのでしょう。ルーザー様が生きておいででも、恐らくキンちゃんの教育は高松の担当だったでしょう。 |
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